人は自らの成長課題を自ら考え決めた時に自らを成長させる
人材育成には2種類あります。
1つは「教え育む」
もう1つは「教わり育つ」
前者は上司が主体、後者は学修者(部下)が主体です。
人材育成成功の鍵は、いかに素早く「教わり育つ」に転換すること、そう考えています。
先日、嬉しい出来事がありました。
研修でお邪魔した企業の社員さんから問い合わせがありました。
「来期の、○○の事業をたくらんでいて、そのために○○の知識が必要なんですが、どこで学ぶのが良いかアドバイスがあればお願いします」と。
何が嬉しいって、この方、自分に必要な成長課題を自ら考え行動していることです。
普通、上司から一方的に言われることが多いでしょ?
「今度、この研修に行きなさい」と。
課題図書を出している企業さんもありますが、大抵、本のセレクトは上司がします。
「あなたに必要な学びはこれ」…押しつけで人が育つわけがありません。
子どもが塾に通うことを親が決めて、どの塾にするかを親が決めて、成績が良くなった話を聞いたことがありません。
自らに必要な学びは自らが決めることが大切です。
ちなみに、僕は指示ゼロ経営になってから社員さんを研修に派遣したことなど1回たりともありません。
社員さんの方から「今度、この研修に行ってきます」と報告があるだけです。
どうすれば社員さんが自発的に学びの選択を行うようになるのでしょうか?
その秘訣は「2つの意思決定」です。
1、「何を」「どのようにやるか」を自分(たち)で決める
2、それを実現するために必要な知識やスキルを自分(たち)で決める
社員さんが自らの学びを自分で決められない原因は、1をやっていないからです。
多くの企業では、1を社長(経営陣)が決め経営計画発表会で発表しますが、そこに社員さんの参画はありません。
人は参画しないと自分事にならないのです。
先ほどの塾の例で言えば、どの塾に通うか?の前に「成績を上げる」という意思がなければ始まらないというわけです。
だから、指示ゼロ経営では大きな模造紙を貼り出して、全員参加で「たくらみ」を行い、その場で、その実現のために必要な学びをピックアップするのです。
「馬を水飲み場まで連れていくことはできても水を飲ませることはできない」というイギリスの諺に重みを感じる時代になったなと、つくづく思うのです。
それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい。
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