経営を車の運転に例えると、今の時代の経営に大切な事が見えてくる
「経営は逆算である」という考え方があります。
いきあたりばったりではなく欲しい成果、ゴールから逆算して経営計画を立てるという考え方です。
この考え方は広く知られており、恩恵を受けた企業が多いと思います。
しかし最近、「この考え方が使えない」と言う社長も多く出てきています。
なぜか?
正解が分からない時代だからです。
社会の変化が激しいからゴールを定めて戦略が立てられないのです。
例えるならサッカーでゴールの位置が頻繁に変わるようなもの、いや、場合によってはサッカーじゃなく野球をやらなきゃいけないような状況に追い込まれることもあります。
そんな状況下では一旦、逆算思考を止める必要があると考えています。
先日、ホワイト企業大賞の応募企業さんにヒヤリングに行きました。
その会社の社長の考え方が面白く非常に勉強になりました。
経営を車の運転の例え説明してくれたのです。
しっかりとハンドルを握って、前を見て運転することが大切だと思います。経営も同じですが、実際はどうでしょう?バックミラーばかり見ている企業も多い。バックミラーとは過去のことです。あるいはメーターばかり見ている企業も多い。メーターとは経営数値です。バックミラーを見ることもメーターを見ることも大切ですが、それは良い運転をするためです。だから、基本的にしっかりとハンドルを握って、前を見て運転することに心がけています。
すごく分かりやすいでしょ?
さらに凄いことを言う。
目的地を設定し、そこに最短、最速で行こうとするから大切なことを見失うのです。美しい景色に気づかなかったり、ちょっとした渋滞でイライラしたり、スピードを出して危険な運転になったりするのです。
本当にその通りだと思ったのです。
先ほどの「ゴールが変わる」という例で言えば、こんな運転をしていたらすぐに組織は疲弊してしまいます。
この社長が言う「前を見て運転する」とは、とにかく「目の前の顧客のことを真剣に考え良い仕事をする」…これを更新し続けることだそうです。
目標を立てないわけではないが、それに縛られることはありません。
目の前の顧客のことを真剣に考え良い仕事をすることでしか数字は得られないからです。
そしてこういう仕事を積み重ねることで信頼というかけがえのない資産が蓄積されます。
信頼があるところには様々な相談が舞い込みます。
これが次のメシの種になって繁栄、進化していくというのです。
逆算思考ではない、前を向いて真面目に運転をした者だけが行き着く「行き当たりバッチリ」の経営だと思います。
もし自社の行き先・ゴールが見えなくなったら、一時的に見ないようにすることが大切だと考えています。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!
【指示ゼロ経営に初めて触れる方へ】
指示ゼロ経営って何? なぜ今の時代に必要なのか?どんな効果があるのか?
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また、僕が指示ゼロ経営を始める原体験と思いを綴った記事も参画にして下さい。
「指示ゼロ経営とは?」