褒めるのを止めてみたら自立した一人前の社員が育つようになった
よく「褒めて伸ばす」と言いますが、色んな企業の優秀な社員さんを見てきて、本質的には違う要素で育っていると感じています。
確かに褒めれば一時的には育ちますが、ある程度を超えると効果がなくなり、それどころかマイナスに作用することさえあります。
効果がなくなる理由とは?
マイナスに作用するとはどういうことか?
どうすれば良いのか?
今日の記事ではそんな事を考えたいと思います。
まず確認ですが、褒める行為は「立場が上の者が下の者に行う行為」と指示ゼロ経営では定義しています。
例えば、「偉いぞ」「よくやった」「良い出来だ」
これを立場が下の者が言ったらどうでしょう?
「社長、偉いです!」「部長、よくやりました!」「専務、良い出来です!」
敬語で言ったとしても違和感たっぷりですよね 笑
さて、褒められれば社員さんは嬉しいと思います。
特に、自分軸ができていない社員さんは上司の評価を欲しがりますので喜びます。
しかし、麻薬と同じで慣れてしまい、より強い刺激を求めるようになります。
「もっと激しく褒めてくれー」
って困りますよね?
限界に達すると効果がなくなってしまうのです。
さらに、褒める行為が上から下に行われる以上、褒めれば褒めるほど上下関係を無意識下に刷り込むことになります。
マイナスに作用するとはこういう事です。
そもそも褒める行為には相手を褒めて伸ばすという「コントロールの意図」があります。
だから自立心の強い人ほど褒められるのを嫌がります。
「私を褒めてどうしようってんですか?」…僕は社員にそう言われた時に自分のコントロール願望に気付きました。
では、褒める代わりにどうすれば良いのでしょうか?
そのヒントは…
「立場が下の者が上の者に言っても違和感のない言葉」
例えば、「ありがとう」「嬉しい」「驚いた」「すごい」
こうした言葉はどちらが言っても違和感がありませんよね。
立場に関係なく、1人の人間としての言葉です。
もちろん相手をコントロールする意図で使ったらダメですが、気持ちを純粋に伝えれば相手の心に響きます。
いかがでしょうか?
今日の記事は「使う言葉のセレクト」の話ではありません。
社員さんを1人の人間として尊重しているかどうか?の話です。
一人前を育てる最も有効な方法は、取りも直さず一人前として接すること、これが一番だと考えています。
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