職場で起きている現実は、あなたの心の内面が現象化したもの

言うまでもなくチームワークの基礎は人間関係です。
世の中には人間関係を良くする素晴らしい研修がありますが、よく考えると不思議なことだと思うのです。
だって、そもそも良好な人間関係は誰もが望むもの、それなのに努力して手に入れようとするわけですから。

人間関係の向上は一筋縄では行かない難事だということが分かります。

人間関係は「心象風景の現象化」である。
僕の師匠はこう言いました。

どういうことか?
「世界に対する信頼感」という概念があるそうです。
簡単に言うと、自分を取り巻く世界、人々をどう見ているか?という観念です。

人によっては、「周りはちょっと気を抜くと自分を欺く、蹴落とす」そう観ている人もいます。
また、ある人は「周りはいつも自分を応援し支えてくれる」と観ている人もいます。

心象風景の現象化とは、自分の観念通りに現実世界が現れるということです。

僕は、先代の父から頻繁に「経営者はナメられたらお終いだ」と聞いて育ちました。
それを聞いて育った僕は、「人はちょっと気を抜くと自分を欺く」という観念を持つようになり、そのまま社長に就任しました。

そして、その通りの現実が出現しました。
僕が常に疑いの目で社員を見ているのを社員は気づいています。
そして、社員は防衛本能から本音を言わなくなり、それにより疑心暗鬼が生まれ常に緊張感漂う職場になり、さらに疑いの目で見る…そんな悪循環が出来上がりました。

そんな僕が変わったのは、当時、パートさんで働いた女性スタッフ、Sさんの存在です。
Sさんは、「周りはいつも自分を応援し支えてくれる」という世界観を標準にしています。
だから、僕が疑いの目で見てもまったく動揺せずに、朗らかに接してくれるのです。

Sさんの前なら素の自分でいられる、そう学習した時に、先輩から「世界に対する信頼感」の話を聞いて、すごく合点がいったのです。

怖いけれど、相手の懐に入ってみると、悪いことなんて考えていないことが分かりました。
また1つ学習し、少しづつですが世界観が修正されていったのを覚えています。
好循環へのシフトチェンジです。

人間関係というものは常に移ろいゆく不安定なもの、形が常に変わる粘土みたいなものだと思います。
だから、少しでも世界に対する信頼感の好循環が回るように、勇気を持って接することが大事だと思ったのです。

職場の人間関係を良くする主体者は1人1人、全員です。

安心して身が置ける心象風景を作って行きたいですね。

それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!

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