リーダーが動かないと何もしない部下を持つ方へ
僕は、率先垂範はチームが育つ過程の話だと考えています。
いつまで経ってもリーダーが率先垂範しないと動けないようじゃ困るわけですからね。
ところが、リーダーが動かないとチームが起動しない組織も多くあります。
これ、すごい悪循環を生むんです。
リーダーは、自分が動かないとメンバーの誰も動かないのでより自分で動くようになります。
すると、メンバーは「リーダーは頼もしい!」「リーダーが真っ先に解決に走ってくれる」なんて思うようになります。
そして、やがてリーダーの中に「こいつら私がいないとダメだな〜」という頼られる快感を覚えたら共依存関係の完成です。
この状態から互いが自立するには大きなエネルギーと時間がかかります。
もし、こうなってしまったらどうすれば良いのか?
「手の内を明かす」ことが良いと思う。
手の内を明かすとは、今の状態を客観的に見て共有すること、そしてリーダーの正直な思いを伝えることです。
つまり、悪循環に陥っていることを全員で確認し、それを変える必要があることを率直に伝えること。
今、リーダーにも正解が分からないから…それが正直なところではないでしょうか。
変化が激しいので、いちいち指示命令をしていたら手遅れになること。
ますます仕事に創造性が求められるので、やらされでは対応できないこと。
リーダーが考えていること、悩んでいること、たくらんでいること、手の内を明かすことです。
では、手の内を明かすと、すぐに良くなるのか?
残念ながらそんなにすぐには良くならないのです。
まずは、メンバーの中でたった1人、理解してくれ動いてくれる人が出るの待ち観察します。
出なかったら、再度、伝えること。
出たら、その人に、うんと感謝をすることです。
偉そうな評価を要りません。
手の内を明かすということは相手を対等なパートナーとして観ること、だから偉そうな評価にはものすごい違和感がありますよ。
感謝の輪は広がっていきます。
たった1人から…2人、3人、4人、8人…と臨界点(閾値)を超えた時に全体に波及します。
まとめると…
リーダーが動かないとチームが起動しない場合は
□考えていること、悩んでいること、たくらんでいること、手の内を明かす
□待つ
□たった1人からムーブメントが起きるように感謝の輪を広げる
これで大抵の問題は解決すると考えています。