社員に社長の思いが伝わらないのは、伝える手順が間違っているから

おはようございます。
一昨日は「心を動かす」というテーマでセミナーを行いました。
ブログでもセールスレターでもトークでも、事実を伝え理解してもらうことは勿論ですが、「情」が動くかどうかが大切、そう思います。
だって、人は情動の生き物だからね。
「欲しい」「気になる」「感動する」「楽しい」
そうした感情が行動を起こすということです。

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お客様もそうだし社員もそう。
指示・命令で人を動かすのではなく、社員が自ら動くには、社長のメッセージに共感する「情」が大切だと考えます。
あとどう伝えるかの手順です。

実は、情報と言われているもののほとんどが単なるデータ

世の中には中毒を起こすほどたくさんの情報が飛び交っていますが、僕は、そのほとんどが「データ」だと考えています。
僕は、事実だけを伝えているものはデータ、読んだ人の心を動かすように編集されているものが情報だと解釈しています。

あ、情報学を学んだ方、突っ込まないでね〜
僕の解釈ですから(笑)

例えば、温泉旅館なんかで見かける「大浴場は22時以降は入れません」という看板。
それは事実を伝えるだけのデータです。
でも、それが「22時までゆっくりお入りいただけます」となったら情報です。
感じ方に違いがありますもんね。
優しい。
同じことを伝えているのに、感じ方は全然違いますよね?

そのためには「読み手がどう感じるか?」を起点に考えることが最も大切です。

飲み会の通知の書き方はどうあるべきか?

僕は、数年前にPTAの役員をやりました。
その時に懇親会を企画したのですが、できるだけ多くの保護者に出席してもらいたかったから、通知の書き方を工夫しました。

まずは、文書を読んだ方が、読み終わった時に何を感じるか?を最初に考えました。
もちろん、飲み会だから「なんか楽しそう!参加したい!」ですよね。
それ(ゴール)を設定すると、自然に何を書くかが分かってきます。

「拝啓、保護者の皆様に於かれましては益々ご清祥のことと…」なんて書き出しにはなりません。

僕はこんな風に書きました。

5勇飲み会-[更新済み]

「お互いを知って仲良くなろうよ!」というメッセージが、まだ打ち解けてない保護者たちに効いたのだと思います。

本当に伝えたいことは最後の最後に伝える

実は、この文書には、書こうかどうか迷って、結局書かなかったメッセージがありました。
それは飲み会の席で話した方がいいと思ったからです。
どんなメッセージか?

それは、「学級は先生と保護者が一体となって子ども達の成長を支える」というものです。
さらに深めると、「それぞれの立場で自分に出来ることをしよう!」ってこと。
これが真に伝えたかったメッセージ。

でも、それを文書に書くと「なんか説教臭い〜」って思われちゃう。
だから、あえて「お互いを知って仲良くなろう」で止めたんですね。

真に伝えたいメッセージは懇親会の最後の方で伝えました。
打ち解けているから受け取ってもらえるんですね。

僕は、この経験から学んだことは、「最後に何を感じて欲しいか?」そこから伝え方のシナリオを組み立てることが大切だということです。
そして、最後に、本当に共感してくれる部分は、人の生き方とか、そういった哲学的なものなのだと思います。

経営だってそうですよね?
「仕事を通じていかに生きるか?」そういうものが組織の文化になり、社員の働き方に影響します。
でも、それはいきなり伝えても伝わらない。

伝わるまでのシナリオ…相手が何を感じるかのシナリオが大切です。

最後に何を感じて欲しいか?
そこを起点に設計することが大切だと考えています。

それではまた明日!