スタッフの力を借り、進化をし続ける凄いスーパーマーケット
商売を永く繁栄させるには、絶えず進化することが求められます。
世の中はもの凄い早さで変化しますし、それに伴い生活者の感性は高度になってきています。
しかし「進化し続ける」って難しいですよね。
だからこそリーダー1人で引っ張るのではなく、メンバーの知恵を借りる経営が求められると思います。
そして楽しくなければ続きません。
僕の親友に新潟県の五泉市で小さなスーパーマーケットを経営する、鈴木紀夫さんがいます。
彼はこの13年間、日々、進化し続けています。
今日の記事ではその要諦について考えてみたいと思います。
お客さの喜びに全力を注入するスーパーマーケット
全国、どこに行っても街の小さなスーパーは苦境に立たされています。
大手には価格競争では敵いませんからね。
特に鈴木さんのお店は立地条件が悪く、僕も行ったことがありますが、道中、「本当にこの先にスーパーがあるのか?」という田舎(失礼!)でした。
お店から撮影した風景
しかし、鈴木さんのお店は価値で勝負して好調です。
例えば、どこでも買える森永のプリンを日本で一番売ります。
ただプリンを並べておくだけでは売れません。
POPを工夫しているのですが、それだけじゃない。
そもそも、そのPOPを見てもらえなければ意味がないということで、床などに貼り付けるという工夫をしています。
お客様の行動をしっかりと観察するからできる芸当です。
また、高級ジャムを売った時のエピソードも素晴らしい。
POPもOK。ちゃんと見てもらえるように目立つ工夫もした、でも期待通りには売れなかった。
ある日、お客様が「3種類あるけど、どれがお勧めなの?」と聞いてきたそうです。
そこでピンときた。
値段が高いジャムなのでお客様は失敗したくない。どれを買うべきか分からないとレジに持っていけないと考えたのです。
そこで、大きな文字で「まずはブルベリーを買って驚いて下さい」と書いたらうれたそうです。
お客様との何気ない会話からしっかりと気付きを得ているのです。
さて、最初は鈴木さんが先頭に立ってお店づくりをしてきましたが、今ではこうした活動をスタッフさん主導で行っています。
しかも楽しく。
メンバーの知恵を集結し進化し続けるチームになる
今では「毎日1つ」スタッフさんの力で何かが改善されているそうです。
鈴木さんから話を聞き、僕はその要因が3つあると感じました。
1、売上目標がない
2、休日を増やした
3、スタッフに挑戦させる
売上はお客様に価値を伝え、お客様が買うという行動をしてくれたことで生まれます。
お客様が「この店、最高」と思っていただくことで上得意客が増え収益が安定します。
お客様の喜びが原因で、売上は結果です。
だから、喜びに集中するのです。
また休日を増やしたことでスタッフさんから素晴らしいアイデアが出るようになったと言います。
以前は月に1回しか店休日がなかったのですが、今では毎週+1日あります。
休みが増えることでスタッフさんは色んな場所に出かけ、色んなお店を体験します。
それを毎朝の朝礼で発表し合い商売感性が磨かれていったと言います。
すると、スタッフさんは仕事をする中で色んな事に気づくようになります。
「どうもお客様は、あの商品があることに気付いていないみたい。場所を変えてみよう」
「乳母車を押しながら来る高齢者の方は、お店に来るまでにクタクタに疲れていると思う。店頭にベンチを置いたらどうかな?」
こんなアイデアが出るのですが、鈴木さんはどれも「やってみよう!」と言います。
やって効果がなかったら、そこから学びまた行動すれば良いと考えるからです。
鈴木さん的には「これは上手くいかないだろう」と予測したアイデアが大ヒットしたケースが多くあると言います。
□お客様に喜ばれることだけに集中する
□そのために休日を使って自分を磨く
□自分たちで考えたことでお客様に喜ばれる→さらに喜ばれたいと思う…
自発性のエンジンが回りますよね?
鈴木さんは素晴らしいアイデアマンなのですが、チームを育てたことで進化が加速しています。
まさに、これが経営者の仕事だと思ったのでした。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
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