楽しんだ者には儲かる道筋ができ、辛い思いをしていると成果が出にくい。
最近、東京を中心に街角でフルーツを売る若者が話題になっていますね。
売れるのか?って感じですが、「やりがい搾取」として批判されています。
しかし、売れるのか?
もっと上手な売り方があると思いますが、最もコストがかからない方法を選んだのだと思います。
設備も要らないし、人件費もフルコミッションだから変動費になっている。
真偽のほどは分かりませんが、売れるまで帰れないなんて噂も。
今日は、売り方が人材育成と企業の繁栄に影響するという話です。
企業内にどれだけ価値を創れるかがカギを握る時代です
顧客に主導権がある時代です
先日、夜インターホンが鳴るので出てみたら、「世界的なキャンペーンをやってまして、お話だけでも聞いていただけないでしょうか?」とのこと。
「何!?それは聞いておかねば!!」
どんなに酔っぱらっていても、そういう事にはならない(笑)
「結構です」と断ったら、「このままじゃ帰れないんです…」だって。
そんな営業をさせているその会社に興味が湧きましたが…
今って、生活者に主導権がある時代です。
これだけモノが溢れているわけですからね。
だから説得や強引なお願いは、徒労に終わります。
セールスの上手な会社は、顧客から「それ欲しい!」とか「それ気になる!」と歩み寄ってくれる仕組みを持っています。
てことは、それだけの魅力=価値を創ることに尽力しているわけですよね。
営業パーソンの仕事は売ることじゃない
多くの商品の場合、価値はモノそのものにあるわけじゃありません。
顧客が、モノを通じ自分のハッピーが実現できると感じた時に発生するものです。
ということは、営業パーソンの仕事は「売る」という行為じゃなくなるわけです。
紹介とも少しニュアンスが違う。
プロとして、特定の顧客に「ハッピーになれる可能性とその方法」を教えることです。
だから、営業が上手な会社は広告は、「誰にとって」「どんなハッピーが」体験できるかが書かれています。
営業会議も、攻略の話ではなく顧客の話をしています。
どうすればそういう人と出会えるか?(見込み客の発掘)
顧客にどんな行動をしてもらい自社とつながるか?
どうすれば人間関係を構築できるか?
どう提案すればピンと来るか?
顧客にとって魅力的な話だからヤル気も出るし、問いが具体的だからアイデアも出ます。
セールスの在り方は人材育成に影響する
しかし、フルーツ売りの若者も世界的キャンペーンの営業マンも、仕事が楽しくないだろうと思います。
お客様が嫌がることをするのは、最も過酷な労働です。
自尊感情も肯定感もズタズタになりますから。
それで成果が出れば少しは報われるかもしれませんが、多分そうじゃない。
仕事を楽しめないと創造性が破壊されますので、さらに価値創造の思考回路は塞がれてしまうという悪循環に陥ります。
逆に、顧客のハッピーを創り出しそれをそれを教えて差し上げる仕事の場合、(楽じゃないけど)純粋に楽しいので内発的なヤル気が生まれますし、クリエイティブなアイデアも生まれます。
そして成果が出る。
「楽しく儲かる」と「辛く成果が出ない」にハッキリと分かれる時代。
そんな時代は仕事を楽しむ、楽しい仕事に変革するというのは精神論ではなく、繁栄の実務なのです。