報連相のあり方で、その組織の力量が見える

報連相は仕事の基本と言われますが、そのあり方で会社の力量が見えてきます。

部下との報連相がやたらと回数が多く、時間も長い、そんな会社がありますが、それって「任せきれていない」「失敗を過剰に恐れる」からそうなるのだと感じています。

以前に、ある会社で報連相の現場に立ち会ったことがありますが、とにかく多いし長かった。
上司は仕事ができる人なんですが、それ故に、細かな部分が気になっちゃうんですよね。
「この計画じゃ、◯◯な問題が起きるんじゃない。計画をし直して」なんて感じです。

僕は、「起きても大した問題じゃないから、起きてから対応すればいいじゃん」と思ったのです。

そして、そんなやり取りをしているうちに状況が変わるし、何よりも熱が冷めちゃうんですよね。
皮肉だったのが、上司と部下が話し合っている課題が「変化に強い組織」だったことです 笑

落語みたいな話ですが、こんな状態の組織って結構あると思います。

一方で、報連相が少ない、短い会社もあります。
僕が新聞店の社長時代にお世話になった新聞社の部長です。
その部長の部下の方から直接聞いた話ですが、メールで「今回の仕事はこんな段取りで進めたい」とお伺いを立てると、送信から10秒ほどで「OK!」とだけ返ってくるそうです。

読んでねぇ…

僕が、「そんな部長のもとで働くのはどうですか?」と聞いたら、「とてもやりやすいし、事が早い。責任感も生まれます」と言っていました。

僕は、その部長との付き合いが長いのですが、とにかく人間に対する信頼が強い方です。
そして、任せた以上、失敗の責任は自分が取るという覚悟があるのです。

さて、こんな環境で仕事をしていると部下はどうなるか?
まず、上司に相談をしなくなり、代わりに仲間同士の相談が増えます。
失敗することもありますが、重大な失敗でなければ、失敗の報告をする前に自分でリカバリーします。
そして、「リカバリーしました」という事後報告をするのです。

取引をしている僕もやりやすかったです。
部下の方との話し合いだけで物事がどんどん決まっていきました。

実は、僕が若い頃、その部長が僕の担当をしていました。
ある日、僕は始末書を書かなければいけないほどの大きな失敗をしてしまいました。
失敗したのは僕に落ち度がありますが、始末書なんて必要なのか?と思っていたのです。
そもそも書いたことがない。
そこで相談のために電話をしたら…

「始末書、代わりに書いておきましたから」

失敗をした上に、始末書まで書かせてしまった…僕は猛省したのです。

自発的な人間を育てる達人ですよね?

変化が激しい時代では、意思決定のスピードが生命線です。
だから報連相のあり方で組織の力量が見える、そう思うのです。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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