良い人材が集まる求人広告に書いてある重要項目

「お金が欲しいか?」と問われれば誰だって欲しいと言うに決まっていますよね?
でも、お金のためだけに働いているかと言えば決してそうじゃない。
適正だとかやり甲斐だとか、その他の要件も相当なウェイトを占めています。

なのに、求人広告には「その他」が書かれずスペック(賃金、時間などの労働条件)しか書かれていないことが多いと思います。

今日の記事は「その他」の部分が会社を発展させる人材を採用するのに大切だという話です。
「ウチは小さな会社だから良い人材は来ない」と思っている方に読んで欲しいです。

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お金で釣ると、お金にならない事はしない人が集まる

僕が商売を継いだ頃は深刻な労務難でした。
無理もない話ですが、勤務時間が深夜1時〜6時。で、いったん一休みして午後に3時間ほど出勤するというスタイルだもん。
こうなると、ある程度、賃金を高く設定しないと人が来ない。

そこで、超〜奮発して求人をかけました。
そうするとね、怪しい雰囲気の人が来るんですよ(笑)
その中で一番若い人を採用しました。

ところがね、入社数日後、出勤時間になっても来ないんです。
待てど暮らせど来ない、そうこうしているうちに新聞が到着してしまいました。
暇なので新聞を開くと…

そいつが載っている。

そう、空き巣で逮捕されたという記事でした。
それを自分たちで配るんですよ、もう絶望(笑)

しかも、履歴書の写真と同じじゃん!?(笑)

僕の推測ですが、旅行などで留守をする時に新聞を止めるから、情報収集のためにウチに来たんじゃないかと思っています。
お金を稼ぎながら「見込み客」を発見する。

稼ぐ気マンマンやん(笑)

まあ、これは極端な例ですが、お金で釣ると、お金に関心が偏った人=やり甲斐とかそういうものに興味がない人を集めちゃうんです。

良い人材が集まる求人広告

僕は、その痛い経験から、求人広告には労働条件よりも大きなスペースを割いて、その他の情報を載せるようにしました。
「会社が何を目指しているのか?」「仕事に対する考え方」「仕事の内容」「ウチで働くとどんな体験ができるのか?」といった情報です。

特に、会社が目指すものは重要です。
規模を大きくしたり利益を追求する会社は、多くの人にとってもはや魅力的ではありません。
「コキ使われる」と思うから。

それよりも、誰のどんな喜びを創造しようとしているのか?そういうことに関心があるのだということが分かりました。

こう言うと「甘い!」と言われますが、僕に言わせれば、規模や利益が第一の会社なんて、働く人はおろか、お客様だって嫌いだもん、結果的にそれが手に入らないと考えています。

そして、それを全面に出した求人を行うと、「ヤツ」みたいなのが来ちゃう(笑)
ヤツみたいなタイプはお金にならない仕事はしたがらない。
でも、やればすぐにお金がチャリン、なんて仕事は今どきありませんよね?
そして創造性も持っていない。

利益を出している会社は、お客様との関係性といったすぐに結果に現れない仕事を地道にしているもん。
そういうことに関心のある人は、自分を活かして社会に貢献したいという意欲が強い。

そういう人が集まるように求人にはスペック以外のことを書かなきゃいけないと僕は経験上考えています。

あ、でもお金に対する関心がない人も困るけどね。
ボランティアの世界が向いていると思います。

それでは今週もがんばりましょう。