自発性が低い部下をどう指導したら良いか?という発想が自発性を阻害する
馬を水飲み場まで連れていくことはできても、水を飲ませることは出来ない
僕は、「モチベーション、自発性が低い部下をどう指導したら良いですか?」という質問をされると辟易します。
その発想をする限り、それらは育たないからです。
諺に「馬を水飲み場まで連れていくことはできても、水を飲ませることは出来ない」とありますが、本人が「飲みたい」と思うことが大切です。
もし、強引に飲まれるなら強力なアメとムチの使い分けが必要になります。
しかし、その時点でモチベーションと自発性は破壊されます。
他者のコントロールでは育たないのです。
モチベーションと自発性が育つとしたら、真逆の視点が求められます。
真逆とは、低い部下を見るのではなく高い部下を見ることです。
神話に教訓となる話が出てきます。
天照大神が岩戸に閉じこもってしまい世界が真っ暗になってしまいました。
どう説得しても出てこない。
そこでとった策が、皆んなで楽しく踊るという作戦です。
外から聞こえる楽しそうな声が気になって、ついに岩戸を開けてしまった、という話です。
もし、岩戸の外から「どうすれば出てくるかな?」と深刻な話し合いをしていたら、「出るまいか」と意固地になったことと思います。
これ、冒頭の質問と同じですよね?
リーダーの役割は楽しい場をつくること
僕は、このことを夢新聞で子どもたちに叩き込まれました。
夢新聞とは、自分の夢が叶ったことを伝える、未来の新聞を作るワークショップです。
未来の日付を入れ、夢が叶った時の様子、感情、叶うまでのプロセスなどを絵と文章で表現します。
子どもたちには、まず最初に夢新聞を書く意義を伝えます。
「人間は不完全だから夢は決して1人で叶えられない。叶えるなら共創・協働が必要だ」と。
夢新聞づくりを通じて共創・協働を学ぶのです。
スタートすると、イノベーターが真っ先に動き始めます。
イノベーターは集団内に統計上2.5%いると言われています。
講師は、その様子をクラス全体に伝えます。
「おお、さっそくお友だちを助けている人がいるな。このクラスは凄いと思うよ!」などと。
ここでのコツは「このクラス」と言うことです。「この子」ではない。
勇気を持って一歩を踏み出せるのは、そういう場があるからです。
1人の行動を全体に共有すること、そして「楽しい場にすること」…すると自らミッション達成のための行動を考え動く人が、1人2人3人と増えていきます。
こうしてチーム全体が変容していくのです。
□モチベーション、自発性が低い人ではなく高い人を見る
□行動している人に対し、偉そうな評価ではなく感謝と喜びを伝える
□「あなたは」ではなく「このチームは」と大きなくくりで観る
モチベーションも自発性も、他者の圧力では決して育ちません。
リーダーの役割は場をつくることだと思います。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!
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