「今だけ、金だけ、自分だけ」の発想が繁栄を阻害する
書店のビジネスコーナーに行くと、様々な書籍がありますよね?
ひとことに経営と言っても、マーケティング、マネジメント、財務、人材育成など、分野は多いです。
書籍だけじゃなく、セミナーも数多くあります。
これだけノウハウが揃っていれば、全ての企業が繁栄しても良さそうなのに現実はそうではありません。
何が問題なのか?
昨年からそんな事を考えています。
もしかしたら、成功する前に諦めてしまったのかもしれません。
不測の事態に巻き込まれた企業もあると思います。
しかし、もっと根本的な原因があることに気付きました。
僕は昨年からホワイト企業大賞の企画、審査委員をしていますが、関われば関わるほどに、その根本原因に確信を持つようになったのです。
それは三次元的な視点…「時間軸」「目的」「関係性」の3つの視点です。
なんのこっちゃい?って感じだと思いますので、事例をご紹介します。
以前に僕が所属したある業界団体は、バブル崩壊を境にずっと苦境に立たされてきました。
毎月、会議があり様々な議論をしてきましたが、なかなか打開策は見つからない。
その原因は三次元が小さいからでした。
会議では、いつも「今期の話」「目標数値の話」「自社の話」しか話題に登りませんでした。
つまり…
「今だけ、金だけ、自分だけ」…三次元の空間が狭いのです。
対し、僕がホワイト企業大賞でインタビューさせていただいたある企業では、この空間がメチャ広いのです。
何と、「1000年」先に、真の「幸福社会」の実現を目指し、互いの幸せを応援し合える「社会」をという3つの軸で考えているのです。
さらに深くお話をお聞きすると、多くの企業と同じように、マーケティング、マネジメント、財務、人材育成など様々なノウハウを学び活用していますが、活かし方が違うのです。
今期の金額目標を達成するために使うか、1000年先を見据えて使うか?では自ずと違ってきますよね。
もちろん、今期の業績を見ないわけではありません。
そうでないと破綻してしまいますから。
未来に繋げるための今期と捉え、必要な利益を出し社員さんと分配しているのです。
社長の話をお聞きし、スキーと同じだと思ったのです。
スキーの上級者は、視線を数十メートル先に置き滑り方をデザインしますが、初心者は、コケないことだけを考え目の前しか見ていません。
結果的に初心者は、目の前で起きることに右往左往してコントロールできなくなり転倒してしまうのです。
企業も同じではないでしょうか?
「今だけ、金だけ、自分だけ」から「長期、真の目的、社会」といった視野で活動することが大切だと思うのです。
今日の記事は、自分への戒めを込めて書きました。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。