何かを伝える時は、合理的な理由だけじゃなく「気持ち」を伝えた方が上手くいく

コミュニケーションが上手なリーダーは「気持ち」に立脚したコミュニケーションができる人だと思います。
逆に、そうでない人は理屈だけしか伝えない。
それだと「言っていることは分かるが納得できない」と言われてしまいます。

人は第一義に感情、第二義に理屈…だから感情を大切にすることでコミュニケーションが上手くいきます。
さらに言えば、相手の感情の前に自分の感情に立脚することだと。
特に、伝えづらい事ほど自分の気持ちを大切にすることが大切だと考えています。

笑い話みたいな本当の話があります。
仕事が忙しくてイライラしていた部下がいます。上司が会議の直前に資料のコピーをお願いしたのですが、そういう時に限ってコピー機の調子が悪く紙づまりが連発。
爆発した部下は「こんなポンコツ、窓から投げ捨てちゃいましょうよ」と叫びました。
それに対する上司の言葉…

「おいおい、そんな事して通行人にあたったら一大事だよ」

確かにその通りなんですがね…
こんな時は、「忙しい時に紙づまりしたらイライラするよね」「事前にお願いしなくてごめんね」と言うのがベターだと思います。

ここまでズレた人も珍しいですが、気持ちを無視したコミュニケーションで損をすることは多いと思います。

特に、リーダーが言いづらいことです。
事例をご紹介します。
ある社長は、年中無休で働いてきましたが、子どもが生まれたのを機に休日が欲しいと思いました。
年中無休の商売なので、社長が休む代わりに誰かがカバーしなくてはいけません。

この事をお願いするにあたり、社長は「自分が現場に張り付いていると、色んな人に会えないから」と伝えました。
休むことに罪悪感を持っていたのでしょうね。
だから、合理性を主張をしたのです。

普通に「子どもと一緒の時間を過ごしたいんだ」と言えばすんなりと済むと思います。

また、ある管理職は指示ゼロ経営を導入し、部下が自発的に動くようになりました。
いちいち上司に相談をしなくてもガンガン行動するようになったのです。
しかし、これはよくある事なのですが…上司への事後報告が忘れられることが頻発しました。

上司はそのことがストレスになり不機嫌な毎日を過ごしていました。

さて、こんな時、部下に何と伝えれば良いでしょうか?
合理的には「進捗が分からないと不都合が起きる」ということですが、気持ちに立脚した場合、違う伝え方があると思います。

それは「寂しい」「怖い」という感情じゃないでしょうか?
「進捗が分からないとオレも怖いんだ」と言えば、ストンと分かってもらえると思います。

人は第一義に感情の生き物。
とかく合理性だけで話を進めたくなるのが大人というものですが、人間の本質に立ち返り気持ちを通わせてみてはいかがでしょうか?

それでは今日も素敵な1日を!

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