社員さんが協力してくれない原因は、社長の思いが「狭い」からかもしれない
この時代、リーダーが1人で課題を解決するのは不可能に近いと思います。
社員さんに自分の思いを伝え、知恵を借り、最適な道を切り拓いていくのが新時代のリーダーシップだと考えています。
しかしながら、そのためにはリーダーの「思いの質」が重要で、それで社員さんが知恵、力を貸してくれるかが決まると思うのです。
例えば、ある経営者は、劣等感をバネに起業しました。
ところが、常に社員の離職が絶えず、ついに空中分解をしてしまいました。
その原因は、社長の思いが自己中心的だったからです。
社長は、劣等感を埋めるために起業し、社員を雇い、会社を大きくしました。
しかし、社員からすれば「オレたちは社長の劣等感を満たすために働いているわけじゃない」となりますよね?
自発的に協力をしてくれず、社長はそれが不満で衝突が絶えず、「もう付き合いきれない」と辞めてしまったのです。
「思いの質」とは、自分以外の人の幸せを慮る…思いの範囲だと思うのです。
昨年末、指示ゼロ経営の賃金制度セミナーに参加された経営者から制度構築に関する相談を受けました。
話しを聞いているうちに、僕は1つの提案が浮かんできました。
「今の相談を社員さんにしてみてはどうか?」という提案です。
なぜなら、相談内容が「頑張りが報われる会社にしたい」「社員さんの給与を上げたい」「私1人で金持ちになっても価値がない」…社員さんの幸せを願う言葉しか出てこないのです。
なんなら僕が、社長の思いを代弁しても良いとさえ思うほどの思いでした。
そんな思いを持って賃金制度をつくろうと悩んでいるのだから、社員さんが協力してくれないわけがないですよね?
「私は、こんな思いで、こんな制度を考えているんだけど」と素案を出した上で、一緒に考えることができると思うのです。
経営をややこしくしたり、社員と衝突する最大の原因は、望まないことをやらせようとするからだと、僕は考えています。
よく「自分1人だけが悩み頑張っているのに、社員は無関心」という悩みを聞きますが、それは社員さんが悪いのではなく、もしかしたら思いが狭いことが原因かもしれません。
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