働き甲斐を追求する企業が手にする4つの宝物

よく、お偉いさんが年頭のあいさつで「え〜、今こそ、基本に立ち返り〜」と言いますが、それを建前ではなく本当に実践しなければならない時代になったと感じています。

基本とは、「一番大切なこと」です。
経済もビジネスも、そもそも人が幸福に生きるために作られたものです。
それが、いつしかキャッシュの最大化が目的になっている。

幸せの創造といういちばん大切なことに立ち返り、そこからビシネスを再構築することが求められると思うのです。

働く人の幸福感が企業発展の礎になる

内閣府が毎年行っている世論調査「国民生活に関する世論調査」によると、1985年を境に「物の豊かさよりも、心の豊かさを重視する」という生活者が増えています。
それまでは稼いでモノを手にすることが豊かになる手っ取り早い方法だったのだと思います。
みんながモノを欲しがっているから企業はそのニーズに応え大量にモノを作り収益を上げ、働く人も豊かになっていった…その循環が回っていた。

それが成熟社会に入り限界にきました。
順調に出世して金持ちになるという数値で測れる豊かさではなく、内面的なものに変わりました。
それが幸福感だと思います。
一番大切なことを考える時代になったのだと。

幸福感は人により千差万別ですが、傾向性はあります。
神戸大学と同志社大学の共同研究「幸福感と自己決定」によると、自分で決められることが多いほど幸福感を感じることが分かりました。

さて、この時代、経営者は幸福感について真剣に考える必要があると考えています。
まずは働く人の幸せです。
幸福感をもって働くと創造性が3倍も高まるという研究があります。(カリフォルニア州立大学の研究)

大量生産が限界に達した今「高価値経営」が求められる。
それは自ら決める事で高まる幸福度で実現する…

やらされではなく、主体的に働く環境、働き甲斐を大切にする経営にシフトチェンジするということです。

働き甲斐を実現した企業が手にした4つの恩恵

では、働き甲斐を実現した企業ではどんな仕事の進め方をしているでしょうか?
キーワードは「チーム単位」「自己決定」です。
チーム単位で課題に取り組み、自分たちで知恵を出し決め、役割分担を決め実行しています。

自分たちで決められる、仲間と協働することで得られる感謝の気持ちが働き甲斐を生んでいます。

・自分たちで課題をみつけ
・三人寄れば文殊の知恵を出し合い
・役割を決め
・助け合いながら実行→新たな課題の発見

このサイクルを主体的に回しています。

そして、その恩恵は非常に多くあります。

1、ある企業では離職率が大幅に下がった。
これは採用と教育のコストダウンになります。

2、採用でヤル気の高い人材が多く集まるようになった。
働き甲斐を持ち仕事を愉しむ既存社員の姿が採用に好影響を与えます。

3、売上総利益が上がった
働き甲斐経営が目指す世界ですが、創造性が高価値(粗利益が高い)商品、サービス開発に繋がり儲けが増えたということです。

4、新規客獲得コストが下がった。
これは意外な効果ですが、話しを聞くと、既存客がファンになり新規客を紹介してくれることが増えたそうです。

こうした効果を得る企業は、冒頭の「人の幸福」にフォーカスしています。
今こそ、一番大切なことに立ち返り、そこからビシネスを再構築することが求められる考えています。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

 

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