豊かなアイデアは議事進行がある会議では生まれない 〜前提のない自由な会議で革新が起きる〜
進行がカッチリした会議では豊かなアイデアは生まれない
以前に、朝日新聞に「富士宮やきそば」の誕生秘話が載っていました。
記事によると、最初は商工会議所だか行政だかで町おこしのプロジェクトを立ち上げメンバーを集めたそうです。
しかし、そこでは面白いアイデアが出なかった。
プロジェクトが終わってから参加者有志が「せっかくのご縁だから飲みに行くか!となり、そこでアイデアが生まれ落ちたそうです。
意外な誕生秘話として書かれていましたが、ここから大きな学びを得ることができると思いました。
「豊かなアイデアは議事進行がある会議では生まれない」…僕は経験的にも組織論的にもそう考えています。
多くの会議は、進行役が口火を切り、その後会長がつまらない挨拶をして始まります。
「え〜、わが町には豊かな資源と優秀な人材がいるわけでありまして〜」なんてね 笑
そして進行役により予定調和で進んでいきます。
まず「目的・理念」の確認。
場合によってはスローガンの唱和なんてのがある…
木で例えると、根があり幹があり枝葉…と体系的に組み立てられ、その通りに進んでいくわけです。
分かりやすいが極めて「静的」なあり方です。
予定通り進むし時間内に終わるというメリットがありますが、革新的なアイデアは出づらいと思います。
「空」の構造で混沌から閃きが起きる
一方で、豊かなアイデアが出る会議は動的で混沌としています。
たくらみ屋の相棒、森本繁生は「寄り合い」という言葉を使います。
僕もその表現の方が本質を捉えていると思います。
例えば、寄り合いは公民館で行われます。
会議との違いは組織的に開催されるものではなく、有志が集まり自由に開催されることです。
議事進行もなければ、誰が偉い人というヒエラルキーもない。
ただ、思いを共有した有志が集まりワイワイガヤガヤで進んでいきます。
これを「空の構造」と呼んでいます。
人の中心には何もない…「空」があるだけです。
空ですので明確なゴール設定はありません。
一番外側のモヤモヤしたものは「共有された思い」を表現しています。
空のまわりに有志が集まり話し合いをすると、当然、混乱します。
根っこの話をする人、幹の話、枝葉の話と…
中でも、枝葉、具体的なアイデアの話が多くなります。
アイデアにはエネルギーがありますから、脳が活性化、ワクワクしアイデアがアイデアを呼びます。
だから誰もだににしなかった斬新な発想が生まれるのだと思います。
このあり様はJAZZのジャムセッションに似ていると感じています。
基本的なコード進行だけ確認したら、個々のプレーヤーが自由に演奏します。
当然、最初は調和しません。
でも、誰も個を犠牲にして全体に尽くすようなことはしない。
個を思いっきり発揮したまま調和するのを待ちます。
仲間の演奏にインスパイアされ相乗効果でハーモニーが創られていく…
これからの時代は、ジャムセッションのような寄り合いが求められるんじゃないかな。
議事進行がある会議ではない、前提のない自由な会議で革新が起きると考えています。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
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