要領よくサボるスタッフが、更生するか自ら辞めていく自浄作用を有する組織
リーダーが個々のメンバーに関わるのには限界がある
フリーライダーという言葉があります。
いわゆる「タダ乗り」です。
一番、嫌われるタイプだし、チーム内にヤツがいるとリーダーは本当に苦労します。
何が大変って、他のメンバーの不満をリーダーが一手に引き受けることになるから。
「リーダー、◯◯さんに注意してくださいよ」と。
しかし、ヤツはリーダーの前では仕事をします。
だからリーダーも注意がしづらい。
ふ〜、本当にどうしたら良いか迷ってしまいますよね…
でも、こういう事が起きる原因は「リーダー対個々のメンバー」という構図になっているからだと考えます。
世のリーダーに悩みに「チームの隅々にまで目が行き届かない」というものがありますが、物理的に不可能だと思います。
一日中、同じ部屋で仕事をしているならともかく多くの場合はそうじゃないから無理です。
リーダーが個々のメンバーに関わるのには限界があります。
だからメンバー同士の関係性を強化する必要があるのですが、これができると自律型組織になります。
同時に学習する組織になる。
さらにフリーライダーがいる悩みも解決します。
自律型組織は下のような関係性で成り立ちます。
この関係図になると…
1、学び合いが起き、皆んなが賢くなる
2、分からないことを放置しなくなる(すぐに仲間に聞けるので)
3、早い(いちいち上司に相談しないから)
4、自分たちで決めるので自発的な責任意識を持つ
5、助け合うので業務の流れが良くなる=納期が早くなる、残業が減る
ただし、ただ集団で活動すれば良いかと言えばそうではありません。
メンバーが自律型組織の作法を知っている必要があるのです。
指示ゼロ経営は自浄作用が働く
自律型組織の作法の代表は「1人も見捨てない」という意識です。
「あいつはいくら教えてもダメだから無視しよう」となるとメンバー間の関係線が切れてしまいます。
確かに1本くらい切れても影響は少ないのですが、1人見捨てるチームは2人目3人目を見捨てます。
短期的には手っ取り早い措置ですが、長期的にはチームが育たず、見捨てた張本人も損をする事になります。
また、見捨てるチームでは「次は自分が見捨てられるかも」という不安が蔓延しますので、心理的にリラックスできずに創造性が破壊されてしまいます。
この状態になるまでは決して楽ではないと思いますが、一度できあがるとリーダーの手を離れて持続的に成長していきます。
さて、話をフリーライダーに戻します。
学び合い助けうチームではフリーライダーは居心地が悪くなります。
「要領よく手を抜こう」と思っても、仲間が関わってくるからです。
リーダーは1人ですが仲間の数は多いのでごまかせません。
やがて仕事をするようになるか、自ら去っていきます。
去る原因は「サボれないから」ではないと僕は思っています。
罪悪感にさいなまれるのです。
テキトーにやろうと思っているのに仲間が真剣に関わってくれるのだから、申し訳ない気持ちになることが多いのです。
絶対にとは言えませんが…
基本的にフリーライダーも根っからの悪人ではないと思います。
指示ゼロ経営のマスター級の経営者は「指示ゼロ経営は自浄作用が働く」と言いますが、こういうことです。
とても健全なあり方だと思います。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
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