一番大切なことは、一番大切なことに社員さんが関わること

仕事のこと、チームのこと、業績のことに社員が他人事…
僕が受ける相談(愚痴?)の中でも最も多いのが「他人事」に関することです。

どうして他人事になるのか?
どうすれば自分事になるのでしょうか?

今日は、人材と組織の成長に関して非常に重要な自分事について考えたいと思います。

意思決定→実行→検証、この3つがワンセットになった時に自分事になる

自分事と他人事を分ける原因は、まさに、このワードに隠されています。
自分のこと。
他人のこと。
よく「自分の事は自分で決めなさい」と言いますが、他人が決めるから他人事になるんじゃないかな。

例えば、子どもが夜寝る前に歯磨きをしないという問題があったとします。
すると、多くの家庭では親が対策を考えます。
例えば「夕食後、テレビを見る前に歯磨きを済ませる」と。
他人が決めるから他人事になる。
だから相変わらず行動が変わらない。

そして、変わらない我が子を見て次なる対策を考えます、親が。

意思決定→実行→検証
この3つがワンセットになった時に自分事になります。
歯磨きの例では、意思決定は親→実行だけ子ども→検証は親
やらされだから自分事になるはずがないですよね?

人は意思決定に参画した分だけ物事を自分事にします。
シンプルですが、これが他人事と自分事を分ける最大の要件です。

しかし、企業ではここに大きな勘違いがあると感じています。
よく「やり方は社員に任せているのに自分事にならない」と言う人がいますが、それでは自分事にはならないと思います。
やり方の前の段階…「何をやるか?」「なぜやるか?」に参画することが大切だと考えるのです。

一番、大切なことは、一番大切なことに社員さんが関わること

できるだけ早い段階で参画してもらう事が重要ですが、社長にも社員さんにも、ここに勘違いがあります。
それは「会社の理念、方向性など重要なことは社長がやるべきだ」という勘違いです。
勿論、社長がノータッチではダメです。

しかし、一番大切な事に社員さんが参画していないことが問題なのだと思います。
一番重要な部分をすっ飛ばして、その先を任せても自分事にはならない。

例えば息子がお世話になった高校教師は、入学したばかりの生徒に「なぜ勉強をするのか?」を考えさせます。
何を、どの様に勉強するのか?の前に、徹底的に考えさせるのです。
正解は1つではありませんし、生徒によって答えは違います。

それによって凄いことが起きています。
宿題を出す時に、なんと解答例まで付けるのです。
最初、僕は「そんな事をしたら丸写しするじゃん」と思い息子に言いましたが、息子は「そんな馬鹿なことをするヤツはいない」と言いました。
「なぜ勉強をするのか?」を知っているからです。

だから自分で解いて自分で採点します。
間違っていた場合でも自分で対策を立てますから成長するわけですよね。
さらに、教師に相談する際にも、相談・質問のポイントが明確になっているので指導がしやすいです。

話を企業に戻します。
自分事の社員さんが多い会社では、理念や方向性など重要なことに社員さんが参画しています。
具体的には、社長が考え提示した時に「みんながどう思う?どう考える?」と問うてジックリと対話しています。

この時間は直接的な生産性はありませんが、その後の実行段階で大きな差が出ます。

一番、大切なことは、一番大切なことに社員さんが関わること、そう考えています。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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