志が低いスタッフが3つの段階を経て成長していった物語
モチベーションの柱は3つある
仕事の質を決める大きな要因の1つに価値観、人生観があります。
食うためのライスワークか?
使命感を感じるライフワークか?
志です。
志はモチベーションに大きな差が出ると思います。
だから企業では社員に価値観教育をするわけですが、食うのに精一杯の人に使命感の話をしても、あまり効果はないと考えています。
僕はマズローの欲求段階説をシンプルに3つで捉えています。
1、物質的な個人的欲求
2、関係性の欲求
3、自己実現の欲求
1が満たされたら2→3へと進化していくというよりも、1個つづ欲求の柱が増えていくと捉えています。
企業内で具体的に考えてみます。
1は賃金の欲求です。
安定した暮らしが手に入るし、憧れのクルマや家が買えます。
だから業績に連動した賃金制度がある会社では1の欲求は立ち上がりやすいです。
しかし、この欲求だけではモチベーションは長続きしません。
高級車を買ってもすぐに慣れてしまいますからね。
そこで、2つ目の関係性の欲求が必要になります。
これは仲間と協働する喜びです。
人間にとって最も強い欲求である関係性欲求が満たされるからです。
だから個人に仕事を割り振るよりもチームに割り振る会社の方が、社員さんのモチベーションは高いのです。
そして自己実現です。
仲間と共同する中で自分の得意が活きる分野…居場所ができてきます。
「この分野に関しては私」という誇りです。
このモチベーションは無尽蔵だと思います。
個人的な欲求から始まり自己実現に到達したスタッフ
僕は23年間の社長人生の中で、1→2→3と柱を増やしていったスタッフを何人も見てきました。
あるアルバイトスタッフは20代で新聞配達員として入社しましたが、最初の動機が面白い。
「昔、オレを馬鹿にしたヤツをギャフンと言わせたい」
なんか正直で可愛いよね。
どうやってギャフンと言わせるのか?と聞いたら、高級車を買うと言っていました。
当社では仕事をチーム単位で取り組んでいます。
入社して1年間くらいは見習いなので仕事を覚えるので精一杯でした。
しかしギャフンのために頑張りました。
しかし、入社5年以上が経っても乗っているクルマは変わりません。
フェラーリでも狙っているのか?と思ったのですが、そうではありませんでした。
実は、ギャフンの話はどうでも良くなったそうです。
その理由は、仲間と協働する喜びを知り、さらに自分の確固たる居場所を見つけたからです。
彼は非常に目配り気配りができる人で、例えば、重い荷物を持った人が作業場から出る時にはサッと扉を開けてあげるのです。
また遅刻をするスタッフがいると、主任に「◯◯さんがまだ来ていません」と連絡をしてくれるのです。
(新聞配達の現場は寝坊との戦いなのです)
彼が休みの日はすごく不安になったのを今でも覚えています。
すごいヤツでしょ?
僕が彼から教えてもらったことは、人の欲求は自然と進化するということ、そして職種を問わず自己実現の領域に立てるということです。
みんなが憧れる職業じゃなくとも。
今、彼は新聞配達を辞めて違う会社で正社員として志を持って働いています。
きっと、そこでも自分の持ち味を活かしてがんばっていると思います。
そして、だからこそ素晴らしい仕事をして物質的な個人的欲求も満たされるのだと思います。
いつかフェラーリで登場しそうな気さえするのです。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
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