会社も社員も同時に儲かるお金のしくみで困難の時代を乗り切る
社長が望んでいることがある、でも、それを社員さんが望んでいない、あるいは無関心…
そんな事は意外と多いと思います。
例えば、社長は高い目標を設定したい、でも社員さんは大変になるから低い目標にしたい。
社長は人件費を抑えたい、社員さんはたくさん欲しい。
指示ゼロ経営の基本原理は「望みの統合」にあります。
もし統合されていない場合、望んでいない人を動かすためにはアメとムチが必要になります。
しかし、他人からのコントロールはヤル気と創造性を破壊することが分かっています。
手間もコストも労力も莫大ですしね。
統合されていれば、社員さんは自ら望むわけですから余計なことをしなくて良くなります。
だから何よりもまず、望みを統合させる事が大切だと考えます。
今日は、統合されていない最たる分野「賃金」について統合させる方法をお伝えします。
望みが統合された賃金制度とは?
社長は人件費が上がるのを恐れます。
しかし、別に社員を安く使おうと考えているわけじゃない、儲かったら分配したいと考えています。
しかし一度上げると下げるのは難しいから、どうしても上げることを躊躇してしまいます。
だから、賃金で望みの統合を行うためには業績を根拠にした賃金制度が必要になります。
その仕組について。
まず、賃金が何で決まるかというし。
賃金は売上総利益で決まります。
売上や経常利益は賃金とは相関関係はありません。唯一、明確に関係があるのが売上総利益です。
それを測るモノサシが労働分配率です。
売上総利益に対する人件費の割合です。
例えば、売上総利益が1億円で人件費が5000万円の場合、労働分配率は50%です。
(労働分配率は会社によって違います)
過去の決算書から計算すれば、毎年だいたい同じくらいのパーセントだと思います。
つまり、ちゃんと儲かったら賞与で分配している、あるいは儲からなかったら賞与を下げているのです。
要はこれを制度化することです。
そうすれば社員さんは「どれだけ儲かれば、自分たちの年収がそれだけ増えるか」が分かります。
もちろん、儲けが全部社員さんに行くわけではありません。
会社の経常利益も増えます。
つまり望みが統合されるわけです。
賃金制度を活用し、みんなが望む目標を立てる
さらに、効果的な使い方ができます。
それは、ルールを活用すれば、皮算用(経営計画のこと。たくらみ屋ではそう呼ぶ)をする際に、社員さんの年収の希望を聞くことができます。
「今年は、全員の総額で◯◯◯◯円だったけど、来期はいくら増やしたい?」と。
ルールに則ると、社員さんの年収から、それに必要な売上総利益をはじき出す事ができます。
これ、パラダイムシフトです。
社長が独断で業績目標を決めた場合、社員さんは無関心どころか、社長にはできるだけ低い目標を言って欲しいと思っています、口には出しませんが…
しかし、自分たちの年収から出た目標は、文字通り「自分事」であり「望み」になります。
その売上総利益目標を「みんなで力を合わせて」実現すれば、社員さんも会社も儲かるというわけです。
これが指示ゼロ経営式 賃金制度の要諦です。
さて、実は目標が決まってからが重要です。
目標は、みんなで力を合わせないと達成できません。
それを邪魔するのが、個人に支払われるインセンティブ(報奨)です。
例えば、営業マンが1件契約すれば1万円もらえるといったご褒美ね。
インセンティブがあれば、社員さんの意識はどうしても自分の報奨を増やすことに向いてしまいます。
社員を個別に評価し、評価を処遇(賞与や昇給)に反映させる場合も同じです。
自分の成績を上げることに意識が偏ります。
仕事は知恵の出し合いで上手くいきます。
また、全体が良くなって初めて個々が利益を得られますから助け合う事が最良の策です。
これらを破壊するような制度は即刻廃止した方が良いと考えます。
今、リモートワークが進み個別管理ができなくなっているため、成果主義が見直されていますが、とても危険なことだと考えています。
社長と社員さんの望みが統合された賃金制度
共創・協働が起きる環境づくり
今、創るべきはこうしたものだと考えます。
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