メンバー同士の助け合いが起きるチームと、そうでないチームの決定的な違い
チームワークの良し悪しが分かる3つの問い
チームワークは仕事の成果に直接的な影響を与えます。
まず、みんなで知恵を出すことで豊かなアイデアが生まれます。
これ、企業の未来を決める一大事だと考えます。
エジソンは「1%のヒラメキと99%の努力」と言いましたが、アイデアが出ない事には、その先の努力はしたくても出来ませんからね。
また、仕事はAさんの仕事をBさん→Cさんにバトンタッチして成果を上げます。
自分ができてもその先で滞ったら全体として成果は作れません。
だから1人1人が全体を観て、困っている仲間を助ければ成果に繋がります。
しかしながら、チームワークに課題を抱えている組織も多くあります。
チームワークの良し悪しを分けるものは何なのでしょうか?
僕は数多くの組織を見てきて、次の3つの問いでチームワークの良し悪しが分かることに気付きました。
1、自分が困っている時に仲間は助けてくれたか?
2、自分が困っている時に助けを求めたか?
3、困っている仲間が分かるか?
この3つの問いに全員が「Yes」と答えるチームはチームワークが良いのです。
3に関して補足すると、困っていても、まわりが忙しそうだと助けを求めない人がいるので、困っていることを周囲に報せる仕組みが必要だと考えています。
例えば、ある会社ではデスクに「ヘルプミー」という札を立てる仕組みを作りました。
さて、さらに深く調べると、この3つが出来ている組織には共通する2つの要件があることがわかりました。
協働を妨げる制度を廃止する。互いを知り応援し合う風土をつくる
2つの要件の1つは評価制度です。
チームワークが悪い組織には相対評価を行っていることろが多いのです。
相対評価とはメンバー同士を比べ評価をします。
例えば、SABCDの5段階で評価し、Sの割合を5%、Aを20%、Bを50%、Cを20%、Dを5%と分布させます。
この制度では、仲間を助けることで相対的に自分の評価が下がる可能性があるのでチームワークは実現しません。
自明のことです。
さらに評価が賞与や昇給に反映されると最悪です。
チームワークが良くないのは社員ではなく環境に問題がある典型的なケースです。
2つ目の要件は、意外と気づかない落とし穴です。
それは、仲間同士、互いのことを知らないというケースです。
僕の経験を例に説明します。
僕は、自分が問題のある人間じゃないかと疑った時期がありました。
なぜかと言うと、正直、社員さんの幸せを心から願えなかったからです。
別に不幸になればいいなんて思っているわけじゃない。
関心が持てなかったのです。
その原因が分かり、欠陥人間じゃないことが分かったのは飲み会の席でした。
20代の男性アルバイトの方と話をしている時に、彼が「オレ、新聞配達を頑張ってベンツに乗りたいんです」と言いました。
「へ〜、良いじゃん!」と言うと、酔いも手伝ってか彼は自分の人生を語ってくれました。
彼は、家庭の事情があり職を転々としてきました。
退職する時に、何人かから「お前なんて、何をしたってロクな者にならない」と言われたそうです。
「オレ、ベンツに乗って、そいつらをギャフンと言わせてやりたいんです」
この話を聞いた時に、「なんて正直で可愛いヤツなんだ」と思いました。
同時に、「応援したいな」と思ったのです。
僕が社員の幸せに関心が持てなかったのは、社員の夢を聞いたことがなかったからなのです。
リーダーがメンバーの夢や思いを知るだけでなく、メンバー同士が互いを知ることで応援し合う機運が高まりチームワークが良くなる体験をしたのです。
そもそも人間は協働する生き物です。
1、協働を妨げる制度を廃止する
2、互いを知り応援し合う風土をつくる
これがチームワークを形成する基礎にして最も重要な要件だと考えるのです。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
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