正解がない時代の、偶発性を味方につける経営
正解がない時代には曲線的な経営が向いている
最近、「計画管理が上手くいかない」と言う人が多くいます。
詳しく聞くと、計画を立ててもその通りにいかず、修正が必要になる事が昔と比べ多くなっているとのことです。
変化が激しい時代を象徴する悩みだと思います。
綿密な計画を立てている会社などは、計画修正に時間ばかりが取られ、一年中計画ばかり立てているなんて事もあるそうです。
これからは経営を動かすOSが大きく変わると思います。
これまでは戦略発想が主流でした。
明確なゴールを決め、そこまでの道のり(計画)を綿密に作り込みます。
これからは「偶発性を味方につける経営」に移り変わると思います。
すでにそれで上手く行っている事例もあります。
偶発性の研究では、スタンフォード大学のクランボルツ博士の「計画された偶発性理論」が有名です。
博士の研究では、個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことで決まると言います。
つまり、人生、計画通りにはいかず、偶然の出会いにより人生が拓けるというわけです。
だから博士は、「キャリプランには意味がない」と喝破しています。
よく、ノーベル賞の受賞者が「失敗から偶然の発見があった」と言いますよね?
これも同じあり方だと思います。
企業にも同じことが言えると思います。
偶発性を味方につけている企業では、大きな方向性だけを決め、状況の変化に柔軟に適応しながら、時に右往左往しながら「曲線的に」進んでいきます。
進んでいく中で偶然の出会いや発見があり、そこから道が拓けていく…そんなあり方です。
ゴールに向け直線的に進む戦略発想とはえらい違いです。
戦略発想が強く計画が細かすぎると、ゴール以外目に入らないので偶然との出会いを見逃しやすくなると思います。
手放すものを手放し、プロセスを楽しみながら進んでいく
戦略性と偶発性は、感性がまったく違うのだと思います。
生き方が違うと言っても良いと思う。
全てを自分の手でコントロールしようとするか? 自然に身を委ねプロセスを楽しむか?
以前に、僕は親友が主催するイベントに参加しました。
イベントでは、長い道のりを歩き、山の奥にある滝まで歩きました。
30分以上歩いたと思います。
ちょうど半分くらいの地点で、参加者の1人がこう言いました。
「来る途中、小さな赤い実がなっている植物がありましたね」
みんな「ああ、あれは綺麗だったね」と言う。
僕だけが、植物の存在にすら気づかなったのです。
ゴールしか見ていなかったから。
当時の僕の経営スタイル、そのものだと痛感したのです。
もし仮に、滝の手前で土砂崩れが起きてゴールまでたどり着けなかったら、僕は「イベントが台無しになった」と不機嫌になるでしょう。
でも、プロセスを楽しめる人は、別の価値を見出し、まったく違うイベントにつくり変えることができると思います。
僕の中で、何か根本が変わった出来事でした。
思い通りにいかない時代では、手放すものを手放し、プロセスを楽しみながら進んでいくのが良いんじゃないかな。
プロセスの途中で起きる偶発性をキャッチすることだと。
偶然の出来事は「コール」を発しています。「おーい、気づけよ」と。
それをキャッチしたなら、きっと偶然が味方をして未来が見えてくる、そう思うのです。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!
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