企業が変化に弱い原因と、変化に強い体質にする最も確実な対策
同質な人間の集まりでは、変化への対応には限界がある
企業は、自社に合う人を採用します。
価値観はもちろんのこと、性格まで似通っているというなんて事も多くあります。
僕は企業研修をしていますので、会社によってカラーが違うことをいつも実感していますし、やっぱり同じような人が集まっていると感じています。
でも、時代のキーワードである「多様性」の側面から考えると、色んな人がいた方が良いわけです。
仕事をスポーツで例えると、「ウチは野球をやるチームだから、野球が上手なヤツを採用したい」と考えます。
すると、野球文化で育った人が集まりますので、同じ価値観の集団にります。
しかしこれからは、野球をやっていた会社が、サッカーをやらなきゃいけない事態になることがあります。
例えば、よくあるケースとして、下請けで食っていた会社が、自分から仕掛ける「見込み事業」に転換する時がそうです。
下請けと見込み事業、それぞれに必要な感性、能力は遺伝子レベルで違います。
下請けは、親会社が数量を決めますし、値段も「このくらいで頼む」と決められる事が多い。
数量✕価格=売上ですので、売上を決める要素を全て親会社に握られているわけです。
非常にリスキーですよね。
すると商売のやり方は、効率化に意識が向きます。
業務の流れを良くして在庫が溜まらないようにする事や、低コスト化などで勝負します。
脱・下請け…見込み事業に転換する企業の場合、数量は自分たちの営業努力で決まります。
高価値の商品・サービスを開発すれば価格の決定権を握ることができる。
当然、オリジナルの商品名がつくことになります。
まさに遺伝子レベルの変容ですが、これは既存のスタッフだけでやるのは難しいと思っています。
それは、取りも直さず、同じような人間で構成されているからです。
ミッションに共感するお客様に関わってもらう
多様性を確保するための一番、確実な方法はお客様に入ってもらうことだと考えています。
そんなことが可能なのか?
ミッションを持つ会社なら可能だと考えています。
例えば、アップル社には「エバンジェリスト」がいます。彼らは頼まれてもいないのにアップル製品を伝道します。
彼らはアップル製品が好きなだけではなく、ジョブズの思想に共感している人たちです。
だからエバンジェリスト(伝道者)と呼ばれているのだと思います。
例えば、僕が経営してきた新聞店では、僕が知らない人…地域のお客様が会社で仕事をする光景が見られます。
彼らは「自分の才能・個性を活用して、地域を自分たちの手で住みやすい地域を創る」というミッションの共感者です。
会社と彼らの関係には「売り手と買い手」にお境界線はありません。
同じものを志す「同志」の関係です。
当社は採用を工夫して、できるだけ多様な人を入れるようにしていますが、それでもあっという間に同質化してしまいます。
外部の知恵があるお陰で、自分たちだけでは思いつかないようなアイデアが生み出されています。
状況が変わり、サッカーをやらなきゃいけなくなっても、テニスをやらなきゃいけなくなっても、素早く対応できるのです。
□採用では思い切って異質な人を入れる
□お客様とコミュニティーを作り、力を貸してもらう
変化が激しい時代において、多様性を確保する確実な方法だと考えています。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!
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