人は自分以外の者のフリして生きると疲れる。組織も硬直する
社内の雰囲気が緊張に包まれていると自由な発想は生まれませんし、コミュニケーションがギクシャクするので仕事の連携が上手く取れません。
近年、心理的安全性が注目されていますが、その背景にはクリエイティブな発想が求められるという事があると思います。
しかしながら、現実には緊張に包まれている職場は多いと思う。
今日の記事では、その一番の原因について考えてみたいと思います。
社内に心理的安全性がない一番の原因は、みんなが素の自分でいないことにあると考えています。
仕事上の別人格の仮面をかぶっているということ。
よく「職場にプライベートを持ち込むな」という人がいますが、仕事以外は脇目も振らずという文化が色濃く残っているのだと思います。
これが妙な緊張感の原因です。
人は、自分以外の者のフリをして生きいると精神的に疲れてしまいます。
素の自分でいられる風土が心理的安全性にとって最も重要だと考えるのです。
例えば以前、僕の友人が「職場が堅苦しくて…」と言っていました。
彼の会社の社長を僕はよく知っていますが、60代前半の体格が良く白髪のいかにもジェントルマンという方です。
が、確かに堅苦しい人です。(すみません…)
しかし、僕はある日、社長の意外な姿を見たのです。
家族でお出かけをした時にコンビニに寄りました。
すると、シブいハーレーダビッドソンが「ドッドッドッ」と音を立て駐車場に入ってきました。
めちゃカッコええやんと思って見ていたら、その社長でした。
社長は僕には気付きませんでしたが、僕は彼の普段の顔とは違う素を見て好感を持ちました。
友人に、その話をしたら「ええー!?」と驚いていました。
「多分、社員全員、知らないと思う」と言っていました。
さらに、社長の家には、田舎なのにシャッター付きのガレージがあるそうですが、友人は「多分、ハーレーを隠すためだ」と言っていました。
僕は興味本位で聞きました。
「もし、朝礼をしていたら、遠くからドッドッドッって爆音が聞こえてきて、みんなが『なんだなんだ?』と窓の外を見たら、社長が革ジャン着てバイクから降りてきたら、どう思う?」
さらに朝の挨拶で、「やっぱガンガン働いて趣味に金を使うのは最高だよな〜、なんて言ったらどう思う?」
友人は、「ちょっと嬉しいかも」…と言いました。
その社長が自分の趣味のことを話さないのは、別に話すほどのことではないと思っているからかもしれません。
もしかしたら、遊んでいる自分を見せることに抵抗があるのかもしれません。
いずれにせよ、リーダーが自己開示をしないとメンバーもしづらいです。
指示ゼロ経営にはリーダーによる率先垂範は基本、ありません。
率先垂範しないと動かなくなるからです。
しかし、自己開示に関しては、まずはリーダーからするのが良いと考えています。
妙な緊張が解けてノビノビとした職場になると思います。
それでは今日も素敵な1日を!