憧れの職業なんてない。輝く人がやっている仕事に憧れるのだ。
先日、航空自衛隊のアクロバットチーム「ブルーインパルス」が医療関係者への感謝と敬意を込めて東京上空を飛びました。
テレビの映像で、病院の屋上から機に手を振る医療関係者の姿が映りました。
僕はとても感動したし、改めて医療関係者にありがとうございすと呟きました。
連日、医療のひっ迫が伝えられ関係者の疲弊はいかばかりかと思います。
とても大変な仕事です。
世の中に楽な仕事なんてありませんが、大きな傾向として大変な職種は求人に苦しみます。
僕は23年間、新聞販売店を経営してきましたが、求人には手を焼きました。
先月だったと思いますが、テレビ番組で「医療関係者を目指す人が減るのではないか?」とコメンテーターが言っていました。
さもありなん…そう思った時に東日本大震災での出来事を思い出しました。
2011年の夏に、被災地である岩手県大槌町の小学校に夢新聞教室でお邪魔しました。
まだ瓦礫の山が積んである町並みを見た時に、僕は「こんなところで夢新聞教室なんてやって良いのだろうか?」と怖くなりました。
しかし、我々を迎えてくれた子どもたちは、みんなとても元気でした。
被災地ではない地域の子どもたちと同じように…
しかし、1つだけ違うところがあった。
それは、描く夢でした。
当時、子どもたちに人気の職業は、サッカー選手、パティシエなどでした。
しかし、大槌の子たちは…
「教師になった」「自衛官になった」「医者になった」
そんな夢が多かったのです。
その理由は、災害の中にあり懸命にがんばる大人の姿を見たからです。
大地震の直後、高台に避難し、そこで3日ほど過ごしたと言います。
不安な中、子どもたちを励ましたのは先生方でした。
医療関係者が怪我人を懸命に手当しました。
自衛官は瓦礫をかき分けて何人もの命を救いました。
疲労と不安、絶望が渦巻く中でがんばる姿を見て、子どもたちは憧れを抱いたのです。
子どもたちの夢新聞を見て、僕は思いました。
あこがれの職業があるのではなく、そこで懸命にがんばる人に憧れるのだと。
よく「子どもたちに後ろ姿を見せる」と言いますが、被災地の先生方も自衛官も医療関係者も、そんなことは思っていなかったと思います。
そんな余裕なんてありません。
ただ、懸命にやるべきことに集中していたのだと思います。
大禍は一時的に私たちから希望を奪います。
しかし、また、その中から未来を担う子どもたちの希望が生まれるのだと思うのです。
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