社長が「仕事用の別人格の仮面」を脱ぐことで組織が活性化する
同じ職場の仲間でも、意外と互いのことを知らないことって多いと思います。
特に仕事とプライベートを分ける文化がある職場ではなおさらです。
僕は、互いの全てを知り尽くす必要はないけれど、ある程度は知った方が良いと考えています。
それをしている組織は業績が良い傾向があります。
どうして業績が良くなるのか?
どこまで知れば良いのか?
今日はそんなことを考えます。
仕事上の別人格を演じると組織は固くなる
互いを知るメリットは心理的に安心・安全な場になるからです。
自己開示は互いのリラックスをつくり出します。
これ、僕が痛感したことです。
僕は24歳で社長に就任しました。
就任した時に古参社員から「社長、責任重大だぞ。50人の従業員とその家族の生活がかかっているんだから」と言われました。
チビるくらいビビりました。
経験も知識もスキルもない24歳の人間に50人の人生がかかっている…そう思うだけでプレッシャーで息が苦しくなった。
僕は、その瞬間に「社長の仮面」と「鎧」を身につけ別人格を演じ始めました。
プライベートの話をすることはありませんでしたし、知られることを嫌がりました。
休日も読書をして過ごしたなんて嘘をつくようになりました。
本当は昼間っから寿司店で純米大吟醸酒を飲んでいたのに(笑)
職場は戦いの場、家庭は安らぎの場…そんな人も多いと思います。
当時の職場は息苦しい緊張感に包まれていました。
弊害は、自由闊達にものが言えない事、脳が緊張していると豊かな発想が出ないことです。
知恵の経営にとっては致命的です。
その後、別人格を演じるのに疲れて(二重人格みたいで嫌になった)開き直り、プライベートを語るようにしました。
とても勇気が要りました。
でも、それから社員さんもプライベートを話すようになったし、そこから「スタッフ1人1人が大切にしているモノ・コト」が見えてきました。
それにより共感に包まれた職場に変わっていきました。
自分が大切にしているもの、コト、そして夢を語り合う
まずは心理的に安心・安全な場になり自由闊達な職場になりました。
何を発言しても大丈夫、そんな雰囲気です。
自分の弱さも開示できるのです。
これは非常に大きな収穫でした。
かつてエジソンは「1%のヒラメキと99%の努力」と言いましたが、1%のヒラメキがなければ、その後の努力はしようがありませんよね。
自由闊達な場からは豊かなアイデアが出ます。
逆に、ヒラメキが生まれても、その後のオペレーション(努力)がガタガタでは良い成果は出ません。
互いを知ることで人間関係が円滑になると、自然と助け合いが生まれました。
人間と人間の間に壁がないと、サッと助けに入ることができるのだと思いました。
また、それまで「仕事は自分のため」と割り切っていたスタッフが「自分たちのため」と考えるようになった事も特徴です。
自分には夢や目標がある、しかしそれは自分1人で叶えることはできません。
なぜなら人は不完全な存在だからです。
夢や目標を実現するには共創と協働が欠かせませんが、互いを知ることで共感が生まれ「ああ、あの人も叶えたい夢があるんだな」と思えるようになり、共創・協働が活性化したのだと思います。
互いのことを知ることは組織の活性化に欠かせない事だと考えます。
しかし、開示したくない人にまで求める事は、かえって心理的安全性を壊してしまうので無理は良くないと思います。
何よりも、まずはリーダーから開示する。
自分が大切にしているもの、コト、そして夢を。
仕事とプライベートを分けるのは時間的な区分であって、本質は「自分の人生を生きている」ということ。
皆んなが本来の自分を生きられる職場が良いと僕は考えています。
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