○○屋という枠組みを外し、自分の得意や好きを商売に入れてみると会社が活気づいた
社長が仕事を楽しめていない組織は活気がない
後継社長が自分の組織をつくる際に、まず最初にやるべきは古参の社員さんを信頼して頼ることだと考えています。
従わせることではない。
古参社員を大切にできない新社長は、いつまで経っても組織をつくる事ができないと思う。
社内で最も影響力がある古参が、自分が必要とされていないと感じ、抵抗勢力をつくるからです。
まずやることはこれ。
次にやる事は、今の仕事を自分流に楽しいものに変えることだと思います。
後継社長の多くは、例えば「長男だから」といった理由で後継者に選ばれることが多いと思います。
別に好きな仕事ではない、そんなケースも結構、多いと思います。
人は、自分が我慢していると他人にも我慢を強いるようになります。
自分が仕事を楽しめていない時は、社員が仕事を楽しむことに大きな抵抗を感じるものです。
これを放っておくと、仕事を楽しんではいけない風土ができあがります。
それでも成長期は良かったと思います。
我慢してもタスクを積み重ねればそれなりの結果を出せたからです。
でも、今は創造性が求められる時代。
そんな風土では自発性は育たないし、ゆえに創造性も発揮されません。
まずは自分が楽しむことだと考えています。
「でも、そもそもやりたい仕事じゃないんだから楽しめないんだよ」…そう思ってしまいます。
僕は新聞屋の長男だったから、父の他界を機に社長に就任しただけの男でした。
別に、ジャーナリズムの一端を担っているなんて自負はない。
昔から新聞はエリートが作ってヤクザが売る、なんて言われていましたしね。
でも、多くのご縁のお陰で僕は新聞販売の仕事を楽しいものにできました。
僕は一番最初にそれに挑戦しました。
そこで気付いた事は、やりたい仕事(職業)があるのではなく、「今の仕事をやりたい仕事に変える」ことができるということです。
○○屋という枠組みを外し、自分の得意や好きを商売に入れてみる
今の仕事をやりたい仕事に変えた人は、みんな自分の特性、才能を活かして仕事の形を変えています。
例えば、僕の親友に佐藤くんという男がいます。
彼も新聞屋さんです。
彼は趣味が多彩な人間です。
スノーボードはセミプロ級ですし、最近ではマジック(手品)にハマっています。
そこそこ上手なんですが、それよりも彼のキャラ…ちょっと天然、不思議くんのキャラがウケて、ファンが増えてきました。
彼はマジックを披露したいがために、自分でマジックショーを企画しています。
これがすごい。
自分で会場を手配し、集客のためのチラシを自分でつくり、それを新聞折り込みにセットして、自ら新聞配達もしています。
新聞店の経営資源を自分の趣味であるマジックにフル活用しているのです。
ただ、これでは金になりません。
しかし、商売にとって最も重要な資源の1つである顧客との関係性づくりができます。
彼は、関係性のあるお客様に新聞を活用した生活術を教えています。
徐々にですが、新聞店経営を自分オリジナルのものにしているのです。
僕が24年前に新聞店の社長になった時、当社は「町の三悪堂」と言われていました。
○○堂という名の3つの企業がこの町を悪くしているという意味です。
僕は、何とかそれを脱したかった。
と、同時に、自分の仕事に誇りが持てず、面白くない日々を過ごしていました。
ある時、ナンバー2の社員さんが「地域の人と触れ合うためにイベントをしよう」と言い出し、フリーマーケットを企画しました。
人が集まる場…人が集まる場…人が…人が…「そうだ!」
僕の頭の中には、そこでDJをする自分が浮かんでいました。
イベント当日、会場に来たお客様から「米澤社長、そんな趣味があったの?」と声をかけられました。
すごく嬉しかったのを覚えています。
そこから地域と密接に関わるようになり…今では地域づくりやホテルの管理運営までさせていただく企業に進化しました。
社長が仕事を楽しんでいると社員さんも楽しむようになります。
やがて楽しくやっている事に意義を帯びる…儲かったり社会に貢献しているという自覚が生まれると「愉しい」に昇華する。
こうして創造性の経営になる、そう考えています。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
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