独自性の高い、自分だけの事業モデルをつくる5つの視点
直感的に分かる商品名ってありますよね?
「キュキュット」という名の台所洗剤がありますが、上手ですよね?
ピカピカになったお皿のイメージが湧くもん。
今日は、商品名だけじゃなく「事業コンセプト」の分かりやすさが集客の成否を分けるという記事です。
単にモノを仕入れて売る、作って売るという業態から引き継いだ後継社長に読んで欲しいと思っています。
「地域の応接間」という事業コンセプト
東日本大震災の被災地のあるホテルは自社の事業コンセプトを「地域の応接間」と位置づけているそうです。
上手いですよね?
大切な客人がやってきた時に、家の応接間に通すようにもてなす、という考え方です。
あるある!って思いますよね?
親戚などはいいんですが、そこまで親密でない方が来た時って、自分の家の中を見せたくないでしょ?
でも、大切な人だから丁重にもてなしたい、そんな場面って多いと思います。
そういう時にこのホテルを使う。
その時のシーンはこんな感じ。
客人が家に来ることが決まった時に、「宿を取りましょうか?」と確認します。
「ありがとうございます。お願いします。」と返事が来る。
その時に、どんな宿を取ろうかと考えると、やっぱり「地域の応接間」と謳っているところは強いですよね?
選ばれる。
それが掲げているだけのコンセプトだと利用者は「どこが応接間なん?」ってなりますが、それを具現化するサービスがあったら絶対にファンになりますよね。
このホテルがどんな具現化を行っているか詳細が分からないので、なんとも言えませんが…
事業コンセプトを構築する思考手順
2代目、3代目の後継社長は事業を継いだときに、今後の自社ビジネスをどうして行こうかと悩むことが多いと思います。
商品・サービスを作って売る、仕入れて売る、という業態では絶対に大手には敵わないからです。
そこで事業コンセプトを創り、業態を違うものにする必要性が生まれます。
僕はそのためには5つの柱が必要だと考えていますし、自分でもそれをやって来ました。
1、自社商品が「誰の」「どんな幸せを」創っているか、人の視点で事業を見つめなおす。
2,その人がもっと幸せになるように商品・サービスを磨く。
3、自社の経営資源をもう一度ピックアップして、その人の幸せのために使うことを考える。
4、その人が幸せになるために必要な新しい商品・サービスを加える。
5、自分が好きなことを活かす。
「地域の応接間」って本当に上手ですよね?
顧客は観光客ではなく、その地域に住む誰かに会いに来る人なわけです。
客人から「私の事を大切に思ってくれているんだ」と感謝される満足感を提供している。
そのためのサービスを磨く。
ここまで発想できると、顧客(地域の人)がもっと幸せになるためのアイデアはたくさん出そうですよね?自分の好きな事を活かしたら最高です。
事業コンセプトをつくる天才もいますが、人にフォーカスして、しかるべき思考手順を踏めば誰にでも創れるものだと考えています。
何より仕事が楽しくなりますよ。
だって人に喜ばれるんだもん。
それではまた明日!