優れたリーダーは社員間の温度差を利用してチームを育てる
空気が交わると風が起こる。社員が交わると組織が動く
社員によってヤル気に温度差がある事を悩む必要はないと考えています。
リーダーは温度が低い部下に目が行くし、何とかしたいとあれこれ考えると思います。
しかし、全員が同じ温度でいることは不自然だと思いますし、温度差があるから組織は動くのだと思います。
それは、ちょうど風が吹く原理に似ていると思います。
風は、太陽で温められた空気は軽くなって上昇します。逆に上空の冷えた空気は重くなって下降します。
その時の空気の動きが風の正体です。
組織も同じだと思うのです。
ヤル気の高い社員とそうでない社員が混じる、これで組織が動くのだと。
部下に最も影響を及ぼすのは、実は上司ではなく仲間です。
これはヤル気の面でも、スキルアップの面でも。
上司の説教にはリアリティがありません。概念論、精神論が多いと思います。
それに対し、仲間のリアルな姿にはリアリティがあります。
それはアスリートの活躍を見て刺激されるのに似ていると思います。
アスリートは私たちに、言葉では教えてくれません。
何かに懸命に打ち込む姿に心を打たれ、見た人が自ら気づきを得ます。
人は自らの意思でのみ動く、が人間の行動原則だと考えていますが、仲間ほど影響を与える存在はいないと思うのです。
スキルアップの面でも同じことが言えると思います。
部下にとって最も優れた先生は、実は上司とは限りません。
最上の先生の条件は3つあると考えています。
1、人間的な相性が良い
2、できなかった時代がある、失敗経験がある
3、本人(教わる側)よりもちょっとだけできる人
この条件を満たす人は仲間に多いと思います。
社員同士が交わるためにはチームとしてのミッションが必要
交わるためには、「チームとしての」ミッションが必要です。
部下が1人1人、自分の世界で仕事をしていては学び合いは起きないよね。
これって団体スポーツに似ていると思います。
バレーボールで勝とうと思ったら、仲間の力が必要です。
自分が上手でも仲間が下手だったら勝てないのは明白だから、自ずと教え合いますよね?
それは、勝敗がチーム単位だから。
これと同じ環境を設定することが大切だと考えるのです。
そのためには上司と部下の関係構造を変えることが求められます。
トップダウンの組織では、上司が目標を示し、全体を把握して、個々の部下に目標を与えます。
司令塔です。
部下は自分の領域に集中しますが、全体が観えなくなります。
よって学び合い、助け合いは起きない。
なので、上司は「チームに」関わるスタイルを取ります。
団体スポーツの監督って、全体に話をしますよね?
「いいか、お前ら!」って感じね。
・チームとしての目標を持つこと。
・メンバー全員の状態を、全員が把握できること。
・最も優れた先生は仲間の中にいること。
・困っている仲間を助けること。
・困っていたら1人で解決しようとせずに助けを求めること。
そして、そうする事が1人1人にとって得なことであると知る事。
こんな関係構造になると、温度差を内包しながら交わり互いに成長するチームになるのです。
リーダーは温度差に悩む必要はない、温度差を利用して全体のレベル底上げを狙うべきだと考えます。
これでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
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