価格決定に困ったときに考える2つの視点

おはようございます。

僕もそうですが、経営者は「値決め」に悩みます。
一体いくらが妥当か?と悩みますよね?

今日は、価格は絶対的なものではなく、お客様が感じるものだから「感じ方」が変わるように工夫をすれば今よりも高く売れる可能性があるという話です。

あなただったらこの商品にいくら出すか?

僕が主催する塾でも値決めに関する相談を受けます。
この相談が最も難しくもどかしく、「◯◯円です」と言えなんですよね。
僕にとって高い(安い)と思う価格を、みんなが同じように感じるかは分からないからです。
そこで、僕は2つの視点を紹介して、実際にリサーチすることをおすすめしています。
この視点がないと、原価に自社の平均的な利益を乗せた価格にしたり、世間相場で決めてしまいがちです。

視点の1つは「価格は絶対的なものではなく、感じるもの」というもの。
例えば、「アリアミスト」というシャワーヘッドをご存知ですか?
僕の妻が買ってきて取り付けたんですが、水圧が弱く使いづらいんです。
でも、普通のシャワーヘッドと違い大きな特徴があります。
それは「水の分子が小さい」という特徴です。
特殊な技術を使っているので値段も高い。

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あなただったら、水の分子が小さくなるシャワーヘッドにいくら出しますか?
価値がよくわからないから、あまり出せませんよね?
でも、水の分子が小さいことで得られる効果を聞くと変わると思います。
実は、血行が良くなるし、毛穴の奥まで水が届くので、お肌が綺麗になるという効果があるそうなんです。
お肌の変化は僕には分かりませんが、血行が良くなるのは実感しています。

さて、これを聞いて、この商品がいくらだったら妥当だと思いますか?
塾でこの質問を投げかけたら、男性は5000円くらいだったのに対し、女性は1万円以上の値をつけました。

実は、販売価格は1万円で、通常のシャワーヘッドの倍以上するのですがよく売れているそうです。

価格は感じるものです。
だからちゃんと価値を伝える事が大切ですし、使ってみて効果を実感できなければいけませんよね。

商品には役割があり、値決めも変わる

お客様が感じる価格をもう少し掘り下げると、さらに2つに分類されます。
1つは、「これはお買い得だ」と感じるお値ごろ価格、もう1つは、「これは高いが買う価値がある」という価格です。

商売上手な会社はこれを上手に使い分けています。
お値頃価格は、新しいお客様と出会うことを目的とした集客商品につける。収益を生む商品には高い方の価格をつけています。

ただし、お値頃価格は、単なる値引きはせずに、「お試しセット」や「体験◯◯」といった特別なメニューをわざわざ用意しています。
これ、すごく大切で、通常の商品を単に値引きすると、その後正価で買う気が起きませんし、安ければ買うという、あまり歓迎できないお客様を集めてしまうことになります。
実際に、僕は以前に通販で信州の名産品を販売したことがありましたが、単なる値引きで集客すると、電話越しで値切るようなお客様が増えて困ったことがありました。

さらに安くし過ぎると、「これって品質に問題があるんじゃないの?」と感じてしまうので注意が必要です。

安くても高くても、価格はお客様にとって大きな魅力です。
商品の役割を見定め、適正な「感じる」価格をつけることが大切です。
そのためには、感じる価格を引き上げるために動機づけのメッセージやパッケージなどにも気を配ることが大切だと考えます。

それでは今日もがんばりましょう。
また明日。