指示ゼロリーダーは褒めない。驚き感謝する
褒めると行動の動機が「褒められたい」と依存的になる
指示ゼロ経営に「報連相」はありません。
社会人のイロハの「イ」である報連相がない。
なぜか?
集団が育つと相談がなくなります。上司に相談をしなくても自分たちで課題を発見し行動するからです。
そうなると報告は「事後報告」になります。
これは事実上、連絡と同じ性質ですよね。
しかも、事後報告すら忘れられることもあります。指示ゼロ経営では、これは良い傾向だと考えています。
行動の動機軸が、上司ではなく自分たちにあるから、事後報告が二の次になるのです。
リーダーと言えど全体の隅々まで目を行き届かすことは難しいです。
集団が自律的に活動するようになるとリーダー1人の意思を超えて集団が活動するようになる…これが指示ゼロ経営の醍醐味です。
事後報告がメインになりますが、実はそれは本質的には「自慢」です。
「私たち、こんな事をやったんだぞ!」という自慢です。
勿論、成功ばかりではありません。
失敗して時も自慢をします。
「失敗したけど、次はこんな素晴らしいアイデアを思いついた」と。
そして、その自慢にどう対応するか?が重要です。
まずは指示ゼロリーダーのコミュニケーションの基本から。
指示ゼロ経営では「褒める」ことはしません。
その理由は、自発的に行動したスタッフの動機が、いつの間にか「褒められたい」にすり替わってしまうからです。
褒める行為は、立場が上の者から下の者に対し行われます。
例えば、「偉い」「よくやった」「見直したぞ」という言葉です。
これ、上から下に言う場合は違和感がありませんが、部下から上司に言ったら違和感ありますよね?
「社長、偉いです」「社長、よくやりました」「社長、見直しました」
敬語で言っても「生意気な〜」って感じますよね?
褒められたいと思ったスタッフは、次も褒めて欲しいと思い頑張りますが、褒めてくれる人がいないと頑張れない人になる可能性があります。
部下をパートナーとして観る気持があれば自然と言葉が変わる
では褒める代わりに何をすれば良いのでしょうか?
無反応では人間関係にヒビが入ってしまいます。
リーダーの役割は「はひふへほ」が良い、僕はそう思っています。
どういうことか?
「ほ〜」「ひ〜」「ふ〜」「へ〜」「ほ〜」です。
(ひ〜は、あまりにも驚いた時に出る言葉です 笑)
1人の人間として感じたことを表現する、そういう事です。
正直である事が重要で、「社員のヤル気を高めるために驚く」は相手をコントロールする行為で、性質は褒める行為と変わりはありません。
でも、そんなに驚けないと思われるかもしれません。
そんなにビックリするような成果は滅多にありませんからね。
驚かなった時は「ほ〜」ではなく「ほぅ」とトーンが下がりますが、それで良いと思っています。
無理は逆効果ですが、僕は、やった事、成果よりも自発的に動いてくれた事を考えると嬉しくなり「ほ〜」が出ることが多かったです。
つまり、これは社員さんが自発的に行動しても嬉しくない、という方は指示ゼロ経営には向いていないとも思うのです。
でも、そんな人は珍しいと思います。
繰り返しになりますが無理して驚く必要はありません。
驚けない方は、言葉で表現すれば良いと思います。
その言葉は、部下から上司に言っても違和感がない言葉です。
「ありがとう」「嬉しいな」「すごいな」
上司が言っても部下が言っても、違和感はありませんよね。
要するに指示ゼロ経営では部下をパートナーとして観ることです。
手足ではなく頭脳として。
その気持があれば自ずと上から言葉は消えると思います。
そして、そういうリーダーが結果的に真に尊敬されるのだと思います。
「はひふへほ」
社員さんの自発性に感謝して、今日の言葉を意識してみてはいかがでしょか?
それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!
誰も縛らない、誰にも縛られないあなたが大好きです。
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