他社の成功事例に惑わされるな。実は今も問題を抱えて、もがいているのだから
他社が上手く行っている事例を聞くと、「ウチはダメだな〜」と落ち込むことってありますよね。
リーダーにとっては、とても辛いことですよね。
でも、そんな会社だって全てが上手く行っているわけではありません。
現在進行系で問題も山ほど抱えているはずです。
ただ、成功事例を伝えるメディア(このブログもそう)は光だけにスポットを当てる傾向があります。
「こんなに凄い会社がある」あるいは「以前はこんな酷い会社だったのに、こんなに良くなった」と。
一番参考になるのは、「上手く行っていない事に対し、どう取り込んできたか?」あるいは「現在、どう取り組んでいるか?」だと考えます。
観えない裏側にこそ真実があると思うのです。
上手く行っていないくても、上手くやっていけば良い
僕の最近の反省点は、僕が社長を務めた会社の事例をセミナーなどで伝える時に、上手く行った事例が多いことです。
「他人の不幸は蜜の味」と言いますが(笑)、失敗事例(これがたくさんある)を伝えることが大切だと思ったのです。
なぜ、そう思ったのかと言えば、成功事例を聞いて「ウチは全然、指示ゼロ経営になっていない」と「勘違い」をされる方がいるからです。
どういうことか?
指示ゼロ経営には完成形はありません。
そもそも形がないのだから「これが指示ゼロ経営です」という分かりやすい形はないのです。
ただ、指示ゼロ経営的な「状態」はあります。
その状態になっていれば、上手く行っていようが、いまいが指示ゼロ経営なのです。
その状態とはどういうものなのか?
1、課題を社員さんが自分事として捉えていること
2、課題に対し、社員集団が三人寄れば文殊の知恵で共創、協働をしていること
3、自分たちでアイデアを出し、実行し、変化や結果を自分たちで検証し、次に活かしていること
これで上手く行って成果が出れば最高です。
同時に、上手く行っていなくても、上記3つを諦めずにやり続ければチームとして成長し、やがて結果を出すことができます。
もっと言えば、時に諦めそうになったり、復活したりと完全体ではないのです。
ここでリーダーの関わり方が重要になります。
上記3つを社員集団が主体的にやっているのに、つい、口を出してしまわないように注意が必要です。
具体的には3の「自分たちでアイデアを出す」の部分で「それじゃダメ」とか「こうしたら良い」
と上から目線で事実上の指示を出してしまうことです。
また、変化や結果を自分たちで検証し考える前に、上から目線で評価してしまうことです。
自分たちで回す邪魔をしないことが大切だと思います。
辛抱が要りますね。
失敗し、失敗し、成功し、を繰り返すうちに集団は育っていく
僕が23年々間、新聞店を経営してきて、いくつかのピンチに直面したことがあります。
ブログには詳しく書けませんが…
まず、セミナーなどでお伝えしている「通販の大失敗」です。通称「銀だら事件」です。
これは書籍にも書いたので全国的に有名になったと思います(笑)
他にも、時を遡ると「300万円事件」があります。
これは、当時の社員から300万円を騙し取られそうになった事件です。
別の社員が「社長、騙されちゃいけないぜ」と指摘され、事なきを得ました。
22年前には「空き巣事件」もありました。
入社7日で社員が逮捕されました。
他にも「500万円事件」があります。
これは僕が悪いのですが、時間外労働の未払い分を請求された事件です。
さすがに心が折れました。
ここまで大きな事件は滅多にありませんが、指示ゼロ経営をやっている間は常に何らかの問題に直面してきました。
失敗し、失敗し、失敗し、失敗し、失敗し、成功し、失敗し、失敗し失敗し、成功し、失敗し失敗し、成功し、失敗し、成功し、成功し…
徐々に成功確率は上がっていきましたが、最後まで問題がなくなった事はありません。
打率10割なんてこともありません。
しかし、僕が感謝しているのは、数々の、僕の能力を超えた問題に対し、常に社員が参画してくれたことです。
もちろん、最初からそうだったわけではありません。
最初は僕1人で悩んでいました。
それがナンバー2が一緒に悩んでくれた。
そこに1人、また1人と加わってくれたのです。
いつしか問題が起きると、社員の方から「緊急ミーティングをしましょう」と言ってくれるようになった。
上手に問題解決できない事も多くあります。
今もそうだと思います。
しかし、失敗し、失敗し、成功し、を繰り返すうちに集団は育っていくのです。
「上手く行っている」ではく「上手くやっている」
指示ゼロ経営には完成形はないのです。
それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!
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