人が育つために、大変でも経験しなければならないこと
人材育成は「卵が先が鶏が先か」の世界だと思います。
どういうことかと言うと、「任せるから育つのか?」あるいは「育ったから任せられるのか?」ということ。
僕は前者だと考えています。
新人は別ですが、任せて育てる方が良いと考えています。
部下の失敗を恐れるのか、自分の存在意義を示したいのかは分かりませんが、いちまでも世話をやいていたら、育つものも育たないと思います。
人は自分の意志でのみ動く
人が育つ大原則は、「自ら考えて」→「行動してみて」→「行動の変化、結果を自分で検証し」→「次に活かす」
この繰り返しで成長します。
もちろん、そこには失敗もつきものです。
この一連に上司が口を出すとロクな事になりません。
しかし、企業でも学校でも家庭でも、ロクでもないことが起きていると感じています。
例えば家庭で、子どもが歯磨きをしないという問題があったとします。
それを親が心配してお膳立てします。
「寝る前に必ず歯磨きをしなさい」と親が考え指示します。
しかし、子どもは自分がこのプランに参画していないので自分事にはなりません。
自分事にならないと行動は変わりません。
そして、変わらない我が子を見て、親が対策会議を開きます。
母親と父親の2人で新しいプランを立てることが多いと思います。
もしそこに子どもが参加しても、頭を回転させているのは親ばかりで子どもは黙っている…
これでは成長しませんよね。
「自ら考えて」→「行動してみて」→「行動の変化、結果を自分で検証し」→「次に活かす」
取りも直さず、この一連を自分でやってもらうことが大切だと考えるのです。
任せて、やらせて、失敗させて育っていく
企業でも同じことが起きています。
以前に、ある企業のミーティングに参加させてもらったことがあります。
新しい販促方法を考えるミーティングですが、最初、上司は「部下主体で」と言っていました。
しかし、あまりに活性化しないのを見て、ついに上司が口を開きました。
「POPは目立たないとダメだろ」「レジで待たせると買わないで帰る人が出るよね」
気づくと、上司の独壇場でした。
部下も部下で、自分で考えることを放棄し、何かあると上司に相談をしていました。
しかしその方の凄いところは、そんな自分を客観視しお膳立てしていることに気付いたのです。
そこで、「自分たちだけで考えてくれ」と言い、部屋を出て行きました。
すると、頼れるのは仲間だけです。
しばらくの沈黙の後に少しづつ話し合いが始まりました。
3つのグループがあり、それぞれの島で話し合いをしていたのですが、やがて立ち上がり、立ったまま全体が1つになりました。
しかし、それでも話し合いは上手く進みません。
その結果、制限時間までにアイデアはまとまりませんでした。
上司が戻ってくると、部下たちはバツの悪そうな顔をしていました。
しかし、上司の考え方が素晴らしい。
「制限時間までにアイデアがまとまらなかった」という現実を、部下たちに考えてもらったのです。
こうした経験を通じて部下の集団は育っていくのだと思いました。
「自ら考えて」→「行動してみて」→「行動の変化、結果を自分で検証し」→「次に活かす」
これをチームで行ったわけです。
メリットは「三人寄れば文殊の知恵」で素晴らしいアイデアが出ること。
やってみて上手く行かなかった場合でも、その結果を踏まえ文殊の知恵で次の一手が打てると思います。
しかも繰り返すうちに進化する。
この上司の素晴らしいところは、失敗を許容したことです。
おそらくご自身も失敗から成長したからでしょう。
人は失敗から成長できると信頼しているから出来たことだと思います。
卵が先が鶏が先か…
あなたならどう育てるでしょうか?
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