これが全員参加の経営だ!全員が実現を望むパワフルなビジョンの描き方

成長している企業には「たくらみ」がある。
これが僕の持論です。
たくらみとは、確かな意図を持って仕掛けている、遊び心のある計画を言います。
そこに関わる人は、やらされではなく「やったるで!」(なぜか関西弁)という意欲を持っています。
そうなったら楽しいし成果も出ますよね?
僕は、そうなるための企業研修「BMR研修」をやっているのですが、先日お邪魔した兵庫県赤穂市にある化粧品店「SUMIYA」さんの事例から、たくらみについて考えたいと思います。

会社のビジョンと個人の幸せが合致した時に燃える集団になる

「BMRって何?」という方に簡単に説明しますね。
「Beings Management Resources 」(人的資源経営)のことで、自分の夢が叶った未来に出される未来の新聞をつくる夢新聞ワークショップを企業研修に応用したものです。
未来の日付を入れ、その時に会社がどうなっているか?新聞に載るような話題性のあるビジョンを描き、そうなるためのプロセスを、全員参加で書くワークショップです。
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楽しそうでしょ?
ワークにはこれに参加した社員さんが、会社のビジョンを自分事として捉える工夫がなされています。
ここが重要で、社長がどんなに魅力的なビジョンを描いても、それを社員さんが他人事と捉えたら、絵に描いた餅になってしまいます。
自分事として捉えてもらうには会社のビジョンが実現した先に、自分の幸せが見える事が重要だと考えいるのです。
社員さんの幸せをこう考えています。
1、自分の個性、才能、特性が活きた仕事をして「ありがとう!」と感謝される。
2、業績が良くなり賃金に反映される
3、個人的な幸せが手に入る
例えばね、「SUMIYA」さんの女性スタッフに「家族ラブ」という個性を持った方がいました。
その方は、自分のマッサージの技術で受験生の娘さんを応援しているそうです。
家に帰ってまでやるんだから、それはもう仕事を超えたワークになっているよね?
彼女だから出来る仕事があると思います。
同じように家族のためにがんばっている人を応援することができる、そう彼女は考えました。
マッサージの仕事の解釈が変わるでしょ?
自分の好きな事、得意な事、生き方…それと仕事が合致したら、それは天職になると思います。
お客様だってそういう人に頼みたいでしょ?
社長が描いたビジョンは「心まで満たされ、時に癒される化粧品店」です。
そのビジョンとスタッフみんなの「生き方」「在り方」から生まれた仕事が合致したら、それは社長のビジョンではなく「我々のビジョン」になります。
「みんなが実現を望む」
パワフルだよね?

ビジョンには盛大な金儲けの話と共に、社員全員の幸せが描かれているべき

さて、夢新聞ワークショップはチームワークが良くないと制限時間までに完成しないようになっています。
1人1枚書くのではなく、全員で1つの作品を完成させるからです。
力を合わせればできる。
事前にチームワークを学ぶワークをやり、チームワーク形成に何が大切か?自分がどのように行動すればいいか?を体験し、それを夢新聞づくりに活かします。
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絵が得意な人は絵を、ストーリーづくりが得意な人、文章が得意な人…各々が自分に出来ることを自ら立候補して力を結集します。
これって、自社のビジョン実現の疑似体験をしているんだよね。
完成した夢新聞には、新聞記者から連絡が来るようなワクワクする自社の未来像が数値とともに描かれ、そこに到達するまでのプロセスが書かれ、そして個々の社員が、そのために自分のどんな才能を活かし活躍し、どんな幸せを手にしたか?が克明に描かれています。
例えば、先程の家族ラブの女性は、稼いだお金を家族のために使うことで幸せな人生を送ることができますよね?
全員にとって特別な未来、全員が実現を望む未来なのです。
sumiya夢新聞①
sumiya夢新聞②
sumiya夢新聞③
最後に社長が夢新聞を全員の前で読み上げた時に、僕は「もう実現したのかな?」と錯覚してしまうほどのリアリティでした。
私たちは何ために仕事をしているのか?と問われれば「幸せな人生を送るため」というのが真理だと思います。
売上も利益も、社員の稼ぎもその重要な手段です。
だから、企業が描くビジョンには盛大な金儲けの話と共に、社長を含む社員全員の幸せが描かれているべき、僕はそう考えています。
BMR研修を多くの企業に導入して欲しいと心から思っています。
BMR研修の翌日、主催者の塩谷社長からこんな嬉しいメッセージが届きました。
shiotani
もう「確定した未来」に向けて行動が始まっていますね。
それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!