魅力的なビジョンには人を自発的にする力がある

おはようございます。
会社が目指すビジョンが魅力的でワクワクするものであれば、それだけで社員は自発的に動くものです。

でも、ビジョンを描くのって難しい。
「テクノロジーの力で地域社会の発展に貢献する」…よくありがちな理念ですが、まったくピンと来ませんよね?

今日の記事は、社員がイメージしただけでワクワクするビジョンをどう描くか?について書きたいと思います。

魅力あふれるビジョンは何が違うのか?

ビジョンは自社の方向性を示すもので、その名の通り「未来の情景が目に浮かぶもの」です。
逆にそうでないものは、単なるスローガンです。
スローガンで得をするのは額縁屋さんだけ(笑)

件の「テクノロジーの力で…」という言葉にピンと来ない理由は、まさにそれ。
その時の情景がイメージできませんよね?
で、なんでかといえば、具体性がないからです。

その原因は「地域社会」という漠然とした言葉にあります。

この世に「地域の人」なんて1人もいませんよね?
え!?どういうこと?って思うかもしれませんが、例えば、初対面で名刺交換をした時に「あ、初めまして。私、”地域の人”と申します。」なんて人、いませんからね(笑)

具体的な誰かで描かないからピンと来ない、そう考えています。

対し、「たった1人の物語」でビジョンを描いた女性社長がいます。
「pono-pono」というパン屋さんですが、アレルギーの方でも安心て食べられるパンを製造販売しています。
ブログはこちら
http://ameblo.jp/pono-ponopan/

描いた「たった1人」は自分の息子さんです。

長男か?食物アレルキ?ー。アナフィラキシーて?10歳にして救急搬送3回。
息子の入院回数は数え切れません。
年末には、理由か?分からないのに全身蕁麻疹て?3時間点滴…
アレルキ?ーの子供を持つ親て?ないとわからない想い…
一人て?悩み、自分を責め、毎晩泣いていた…
息子にアレルキ?ーか?あるってわかったあの時に、もしpono-ponoか?あっ たら、と?んなに心強かったかと思います。
食物アレルキ?ーの息子のため、仕方なく始めたハ?ン作りを職業にしまし た。
アレルキ?ー食品は高い!!その思いを覆す様なハ?ン屋サンにしたい。
始めてハ?ンを口にした息子は、食へ?たことのない、あのサクサクな食感 に…「世の中にこんな美味しいのもか?あったのか!!」と目をキラキラさせ なか?ら言いました。
た?から当店て?はアレルキ?ーのある方て?も安心して食へ?られるハ?ンをつく るため、厨房て?は、卵・牛乳・乳製品を一切持ち込みません。
子と?も達、そしてお母さん達の笑顔に会えるように、愛情いっは?いのハ? ンを作ります!

グッと来るでしょ?
リアリティーがあるでしょ?

実在するたった1人でビジョンを描くと、その実現を望む人が周りに集まってきます。

ビジョンに共感した人は自発的に動く

pono-ponoさんで働きたいと集まってくる人は、職ではなくビジョンに共感した人です。
職を探している人は入社の時点で目的が達成されます。
対し、ビジョンに共感した人は入社してから始まります。
どちらが高いモチベーションと自発性を発揮するかは自明ですよね?

お客様も同じです。
パンを探している人ではなく、思いに共感した人が集まるから、そこには値引き交渉など皆無です。
僕がpono-ponoさんを取材して驚いたのは、お客様がお店の業務を手伝ってくれることです。
チラシを書いてくれたり、スタンプカードをデザインしてくれたり、ギャラが発生するわけじゃないのにしてくれる。

ponopono

それはビジョンに共感した人は自発的に動くことを意味します。

もし「社員が言われないと動かない」と悩んでいたら、社員に目を向けるのではなく、ビジョンが魅力的でリアルに描けているかチェックしてみてはいかがでしょうか?

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!