顧客が頭での理解を超え、感情レベルでの理解した時に反応率が上がる

これからのビジネスには感情レベルの理解が必要になる

おはようございます。
天気予報も外れることがあるんですね〜
予想と反して、まったく雪が振りませんでした。

さて、今日はお客様の感情が動く仕掛けで成約率やリピートを上げるという話です。

実は、明日、夢新聞協会の認定講座があり、今日はその準備に追われそうです。

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ちなみに、明日の講座のメインテーマは「感動を創りだす」です。
これが結構難しいんですよ。
私たちは子供の頃から、物事を論理的に伝えるトレーニングはそこそこ受けていますが、人を感動させるスキルに関しては、ほとんど学んでいません。
感性という抽象度の高い、いわばブラックボックスで体系的に学ぶのが難しいのは事実なんですが、これからの時代には必須のスキルだと考えています。
認定講座では、プロの芸人を目指すレベルではないにせよ、確実に感動を生む原則を学んでいただくコンテンツが用意されています。

感情で理解した時にほしい気持ちに火がつく

僕は、感性の領域がビジネスに効果を発揮することを身をもって体験しています。
とある私立幼稚園のマーケティングの仕事をさせていただいた時の体験です。
今、少子化が進む中で、私立の幼稚園は園児の確保に苦労しています。
だから、独自化を進めなければなりませんし、その独自性を対象顧客に効果的に伝え、入園願書を出してもらわないといけません。
ただでさえ先生方は忙しいのに、専門部署が1つ必要なくらいの大仕事が加わって、非常に大変ということで僕に依頼が来たのです。

さて、取り組んだことは非常にシンプルで、まずはエリア内にいる入園を控えたターゲットにチラシなどの販促物を届け、体験入園をしてもらうように仕掛けました。
これは初年度から非常に上手くいきました。
体験入園では名簿が入手できますので、その後、ニューズレターを届け、幼稚園の教育をリアルタイムで伝え、価値を伝える工夫をしました。
これも初年度から上手くいきました。

ヨゼフチラシ辰野モザイク

で、問題は、そのリストに対する願書提出率です。
あまり良くなかったのです。
それでも園児数は増えたのですが、予想よりもはるかに低かったのです。

原因を検証したら、毎年秋に行われる入園説明会にあるのでは?となりました。
入園説明会って、行きたいですか?
僕は行きたくはないです。ただ必要に迫られて行くというのが現実です。
だって、つまらないんだもん。
淡々と教育内容の説明が、抑揚のないしゃべり方で続く…
ほとんど我慢大会ですよ(笑)

そこを改善したのです。
保護者が知りたいのは、園の教育内容ではありません、実は。
自分の子どもが、その幼稚園に入るとどの様に成長するかが知りたいのです。
いわゆる「モノ」ではなく「コト」の発想です。
コンテンツの編成を教育内容メインから、子どもにフォーカスした内容に変えたのです。
そして、最大の仕掛けは、最後に流す映像です。
これが感動するのです。

入園を控えたお母さんの気持を、音楽と文字で表現しました。
24時間ずっと一緒だった子どもが、自分の手を離れる寂しさ。
嬉しいはずなのに少し寂しい気持ちが心に残る。
映像では、その心境から始まり、入園してから「行きたくない」と駄々をこねる子どもの様子、そして気が付けば、幼稚園が目指す、優しく逞しい子に成長している、その様子を表現しました

僕は、現場を見たことがないのですが、園長先生に聞いたら、何人も涙を流していたとのことです。
で、願書提出率が飛躍的に上がったのです。
その要因は、心が動いたことにあると考えています。
論理的情報はこれまでも伝えてきましたが、それは頭で理解しただけであって腹に落ちるというレベルではなかった。
感情で理解していただくと、お客様の動機が高まるということ。

今は、安易に物を買わない成熟社会です。
感動とまではいかなくても、喜怒哀楽の感情が起きるような仕掛けをマーケティングのシナリオに組み込むことが大切です。
あ、怒らせたら身も蓋もないか(笑)

機会があれば、心を動かす原理を学ぶセミナーもやりたいと思っていますが、小説を読んだり映画を観ることでも、相当に感性が鍛えられますからね。

まずは自らが、心が動く体験をすることだと思います。

それでは、明日の準備に行ってきます!

また明日。