社員が退職する時にどんな対応をするかで組織の発展が決まる
退職を表明した社員にどう接するか?
これは組織開発に影響する大事だと考えています。
邪険に扱ったら、それを見た既存社員が「ああ、用済みになるとあんな風に扱うんだな〜」って思うでしょ?
そう思った社員が心を込めた仕事をするとは思えないよね?
退職する社員を大切に送ろう…今日はそんな内容です。
用済みのはずのひまわりに関わり続けた小学生
僕がこのことを思ったのは、ある小学生の取り組みを聞いた時です。
僕が尊敬する教員に牧野直樹先生がいます。
僕より10歳ほど若い(多分)方です。
牧野先生のクラスは「ひまわり里親プロジェクト」を実践しています。
同プロジェクトは、福島の復興支援の一環で、福島市内のNPO法人からひまわりの種を買い、それを全国各地で育て、種を収穫し福島に送る活動です。
種が増え、福島がひまわりでいっぱいになる…それを復興の証とするプロジェクトです。
先月、その発表会があり参加しました。
そこで出た、子どもたちの活動が本当に素敵でした。
ひまわりを育て秋になり種を収穫します。
ひまわりは枯れ、用済みになります。
種を福島に送って「はい、完了!」ですが、牧野先生のクラスの子どもたちは違いました。
一生懸命に花を咲かせてがんばってくれたひまりへの感謝の気持ちがあったのでしょう。
種を収穫してからも枯れたひまわりを毎日、見ていました。
すると…
枯れたはずのひまわりの茎から、なんと花が咲いたのです。
それを牧野先生に報告したそうです。
牧野先生は「目的が達成しておしまい、ではなく、ひまわりを目的達成の手段として捉えるのではなく、一緒にがんばった仲間として見ていたんだ」と感動しました。
牧野先生が「この子たち素敵だ」と思ったように、僕もそう思いました。
ひまわりを退職する社員、子どもたちを社長に置き換えたら分かりますよね?
退職する社員にどう接するか?が大切だということに。
退職する社員はこれからも同志であることを忘れてはいけない
2代目、3代目の後継社長は先代が育てた社員さんと共に社長人生をスタートすることが多いと思います。
そして、社員の若返りが課題になります。
多くの場合、先代社長はワンマンで指示100タイプが多く、その限界を肌で感じているからより民主的な経営を決意します。
同時に、時代が変わり業態の転換の必要性を感じます。
でも、組織がついてこれないという課題に直面します。
感覚も感性も技術も古く、新しい時代を創ることができない…そう感じ、社員の入れ替えを考えます。
ずっと先代の指示命令で動いていた社員が自発性を発揮するのは本当に時間がかかるし、エネルギーも使います。
年配者は残された時間の方が短いからどうしても守りに入ります。
だから組織改革は本当に難しい。
キレイ事抜きに、これが現実です。
だから、社員の入れ替えは現実的な実務になります。
僕もその道を通りました。
先代の右腕社員で、僕の父親くらい、65歳を過ぎた社員がいました。
彼とは、衝突したこともあったし、一緒に酒を飲んで未来を語りあったこともありました。
仕事をボイコットされたこともあったし、他の社員に「お前ら、新しい社長を男にするぞ」と熱く語ってくれたこともあった。
でも、僕は社員の若返りの必要性を痛感していたので、彼に定年退職を勧めました。
彼が退職する日、僕はホッとした気持ちと、寂しい気持ち、そして、僕がいかに彼を頼っていたかを痛感しました。
花束を渡して「本当に長い間ありがとうございました。いつでも遊びに来てください」と社交辞令のような挨拶をして、彼が自分のバイクに乗った、その瞬間
僕は、急いで靴を履き、彼の横に立っていました。
最敬礼で見送りたかったのです。
彼の姿が見えなくなるまで。
それを見た他の社員も外に出てきて、一緒に見送りました。
弊社では退職する社員を大切にする文化があります。
それが組織開発の礎になっているように思っています。
退職する社員は用済みではない。
一緒に歴史を創ってくれた同志であり、これからも同志であることを忘れてはいけないと思います。
それでは今日も素敵な1日を!
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