学んだ社員が仲間の先生になる教育システムで組織の成長を加速させる
人は、聞いている時よりも人に教えている時の方がよく学びます。
教える人が一番賢くなるわけです。
しかし、企業の教育現場では社員さんは教わるばかりって事が多いと思います。
教える側が一部の人間に固定されている。
すごく勿体ない話だと思います。
社員各自が色んな学びを得て、それを社内で共有する仕組みがあれば、集団は加速度的に成長するはずです。
今日は、人材育成を一斉教育から、各自の学びを共有する方法にシフトしようという話です。
人は聞いている時よりも教えた時に最も学習する
僕にビジネスの知識がある程度増えたのは社員のお陰だと思っています。
僕は30歳を過ぎた頃、様々なセミナーでビジネスの基本を学びましたが、学んだ翌日、社員会で大講演会をやりました(笑)
学んだ内容を社員を前に朗々と語っていたんです…
家庭でも晩御飯の時に語っていたんだから、どれだけ空気が読めないんだって感じですよね?
でも、そのお陰で学んだ内容が定着しましたし、社員も家族も何となく「門前の小僧習わぬ経を読む」になっていました…(笑)
でも、今はまったくありません。
逆が多い…つまり社員や子どもが学んだことを聴く側ということです。
「人は、他人に教えた時に最も学習する」…この原則を使わない手はありませんよね。
教える機会は特に、研修の時間をつくっている訳ではありません。
その理由は、学びを必要としていない時に教えても頭に入らないからです。
僕がセミナーに出た翌日、退屈そうに話を聞いていたウチの社員のようにね…
ミーティングなどで「それに関連する課題」が出た時がチャンスだと考えています。
必要な時に必要な知識を得るのが最も吸収しますからね。
ただし、そのためには2つの条件が必要だと考えます。
1、ミーティングが単なる報告会ではなく、アイデアを創造する場になっている
2、無意味な上下関係がなく、自由に発言&学び合える雰囲気がある
この条件が満たされていれば特に頑張らなくても自然と学び合いが始まると思います。 だって、分からないことを知りたいというのは人間の強い欲求だからね。
学び合いを活性化するためには、もう1つ重要な要件があります。
それは「知の多様性」を確保するために、社員が各自、自由に学ぶ環境を整えることです。
一斉教育ではなく、各自が学んだことを教え合う仕組みにする
集団は色んな知識、経験を持っていた方が変化に強く、斬新なアイデアを生むと言われています。本当にその通りだと実感しています。
ジェームズ・スロウィッキー の著書「The Wsdom Of Crowds」」の中で、NASAの事例が出てきますが、昔のNASAの方が多様な経験を積んだ人が集まっていたのでクリエイティブだったと言います。
今は、同じようなコースで入ってくるから1人1人は優秀なんだけど、集団として創造性に欠けるそうです。(その他にも要因があると思いますが…)
様々な知恵、知識が集まるためには社員に「学びの自由」を与えることだと考えます。
会社で用意した研修オンリーにしないこと。
例えば、僕の友人で一部上場企業の社員教育を担当している女性がいますが、彼女の凄いところは自腹を切って研修に行っていることです。
それを会社の研修プログラムに上手に取り入れているのですが、その効果はとても大きいと思います。
それを見た同僚のプログラムも進化すると思います。
弊社では統一した研修はほとんどありません。
よく「課題図書」を設け、読んだ感想をレポートされる企業がありますが、それもしません。
各社員が何を学ぶかを自分で決めているのです。
課題図書を指示されてもそれを真剣に読んで吸収するのはほんの一握りの社員だけだと思います。人は自分で必要だと思った時にしか学びませんからね。
自分が必要と感じたから学ぶから吸収する。
吸収するから行動が変わる。
実際にやった社員が、必要なアイミングで他の社員に教える。
教えられる側も教える側、双方が育つ。
とてもお得な仕組みですよね?
僕はよく「社員教育をしっかりしてますね」と褒められることがありますが、褒められると恥ずかしくなります。
僕が社員を教育した覚えがほとんどどないからです。
「自律的に学習する組織」という言葉がありますが、一度学習の波に乗った集団はとめどなく成長していくのだと考えます。
教える側を一部の社員に固定せずに、学び合う・教え合う環境をと仕組みを創ることが変化の激しい時代には必要だと考えます。
社長自身が学んだことを披露したい方は指示ゼロ経営セミナーで思う存分やって下さい(笑)
それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい。
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