ゴールと大まかなシナリオだけ決めたら、綿密な計画は立てずに行動すべし

仕事の基本に「PDCA」がありますが、僕はこの中で「P」よりも「D」に重きを置くのが良いと考えています。
なぜならプランに時間をかけ、しっかりしたものを作っても、これだけ変化が激しい時代では計画通りに行かないことが多いからです。
以前、弊社ではしっかりしたプランを立てた時期がありましたが、どんなに綿密に立ててもその通りには行かず、計画を練り直してばかりいました。
気づけば、年がら年中「P」してた(笑)
 
ゴールを設定したら「大まかな」シナリオだけ描いてDするのが良いと考えています。

今の時代に求められる力は「行動しながら素早く変える力」

僕が所属する「たくらみ屋」は、たくらむ事を生業にしていますが、相棒の森本繁生さんが「たくらんでばかりでいて実行しない集団は寒い」と言いました。
本当にその通りだな〜と実感しました。
でも、この状態に陥っている企業は結構、多いと思います。
そういう企業の特徴は、まずいつも「3年後」「5年後」と言っています。
「3年後にはこうなる」と言って、1年経っても「3年後」と言っている。
永遠に来ない3年後ですよね?(笑)
 
まず第一歩を踏み出すことだと考えます。
一歩を踏み出すと、次の2歩目は自然と見えてきますからね。
「まずやる」「後でなおす」が良い。
計画に重きを置き過ぎるとこういう状態に陥ると思います。
 
もう1つの特徴は、いつも「忙しい」と言っているケースです。
余裕ができたら行動するという事だと思いますが、多分、永遠に来ない余裕になると思います。
これでは変化が激しい時代に取り残されてしまうと思います。
今は「VUCA」の時代と言われています。
どういう事かというとね、「Volatility(激動)」「Uncertainty(不確実性)」「Complexity(複雑性)」「Ambiguity(不透明性)」の時代ということです
 
ひとことで言うと「何がどうなるか分からない時代」ってこと。
まさかのトランプさん当選で大騒ぎ…みたいな感じです。
 
その時代には、言うまでもなく変化に素早く対応することが求められます。
求められる力は、それは緻密な計画力ではなく「行動しながら素早く変える力」だと考えます。そして、それに対応できる組織体は「JAZZのセッション」のような集団です。

素早く行動できるためには、社員に時間的、精神的なゆとりが必要

企業の組織は音楽に例えると分かりやすいと思います。
指示で集団を統率するのは典型的なオーケストラです。
世の中には面白いオーケストラもあり、指揮者がいない「オルフェウス室内管弦楽団」があります。
すごいグルーブを奏でるそうで、僕も一度見てみたいと思っています。
よく「指示ゼロ経営はオルフェウスですよね?」と聞かれますが、そうではありません。
オルフェウスの特徴は、リーダーがいない代わりにメンバーが長時間に渡る打ち合わせをするそうです。
リーダーシップを埋め込むという考え方です。
 
指示ゼロ経営は「JAZZのセッション」に似ています。
ジャムセッションは大まかなコード進行を確認するだけで演奏に入ります。
だから最初は合わないんです。ぎこちない。
でも時間とともに徐々に息が合ってきて、気付くと最高の調和が実現します。
まさに「その時、その場」で生み出す即興です。
 
VUCAの時代は、ジャムセッション型の指示ゼロ経営が適していると思います。
 
さて、大まかなシナリオを描いたら「DO」から入るわけですが、そのためには社員に時間と精神的なゆとりが必要です。
先程、たくらんでばかりいる企業の特徴の1つに、いつも「忙しい」と言っている事を上げましたが、これは本当にそうだと思います。
ゆとりがなくて挑戦できないことは多い。
 
だから、たくらみ社員、未来を創る社員を暇にすることが大切です。
それが「職務拡大目標」です。
例えば、弊社の幹部社員の宮原陽子は、もともと事務員として入社しました。
毎日、決められた作業をこなす立場でした。
成長意欲も挑戦意欲も高いので、たくらみ社員になってもらったのですが、その時に彼女が1年間かけてやった仕事が職務拡大です。
 
ひとことで言うと「暇になる」ってことね。
 
その手順に関してはこの記事を参考にしてね。
 
職務拡大を行った上で本格的にジャムセッションを開始しました。
 
何がどうなるか分からない時代には綿密な計画は立てない。
走りながら改善を繰り返し、ゴールに近づけること。
そのために、社員が時間的、精神的なゆとりを持つこと…
 
社内でジャムセッションをしましょう!
 
Everything’s gonna be alright.
誰も縛らない、誰にも縛られないあなたが大好きです!