1人1人の弱点を互いに補い、長所だけを集結した組織体を創る

社員1人1人の弱点をチームで補い、長所だけを集結した組織体を創る。
チームづくりの理想だと思います。
そうなると「苦手の克服」という課題はなくなります。
それを得意とする人がやればいいだけの話です。
仕事を個で完結せずにチームで取り組んでいくと、1人1人の能力の総和を超えたチーム力になる…1+1が3にも4にもなる場面を僕は何度も見てきました。
 
今日は、そんなチームになるためには何が必要かという事を考えたいと思います。
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強い組織とは環境適応力が高い組織

先日、友人と「デザイナーズベイビー」の話をしました。
受精卵の段階で遺伝子操作を行なうことによって、親が望む外見や体力・知力等を持たせた子供のことです。
何となく神への冒涜感があり怖いですが、これが実現したらどうなるか?という話をしましたが、「きっと意味がない」という結論に達しました。
その理由は、遺伝子操作で得た能力も環境が変われば劣勢になる可能性があるから。
時代によって求められる知力は変わってくるからね。
 
もし自分の子を環境の激変から守りたいのであれば、強者にするよりも協働・共創ができる子に教育した方が良いと思います。
なぜなら、自然の理は弱肉強食だと思われていますが、本当は適者生存だからです。
人間はこれまでの幾多の環境変化による試練に、協働・共創で乗り越えてきました。
それができなかったネアンデルタールは滅んだと言われています。(諸説あります)
 
これって経営にも言えると思います。
経営者が社員に望む能力が、常に環境に適応し続けられる可能性は低いと思うんです。
だから「ウチの会社は◯◯能力を持った人材を求めている」と画一化せずに、色んな能力を持った人材を集める方が永く繁栄すると思います。
 
中小企業の強みは、嫌でもそうなってしまうことになると思います。
だって、社長が望むような能力を持った人ばかり来るわけがないもん。
 
だから、多様な力を持った人が、その場、その時で力の結集を行い、環境変化に対応していける組織づくりが理想だと考えます。

集団には自己最適化能力が備わっている

指示ゼロ経営はそんなチームを創る知見です。
もっと正確に言えば、組織づくりを社長の指示ではなく、自然と自分たちで最適な形にしてしまう能力を集団に持たせる方法論です。
ややこしい表現だね(笑)
 
要するに「最適な組織体を勝手に創ってしまう」ということ。
例えば、火事が起きた時って嫌でもこの状態になりますよね?
 
「あああ!火事だ!!!」
「では、社長が帰ってきたら指示を仰ごう…」なんてアホなことにはなりません(笑)
 
誰かが「勝手に」消火器を探すだろうし、誰かが勝手に119番するだろうし、誰かが勝手に「ここから避難しろ!」と声を上げるはずです。
自分にできることで自然と役割を決めていく。
これを難しく言うと「自律的に組織化する」ということです。
指示命令で動かすよりも早い。
自発的に動くからパフォーマンスが良い。
 
これは特別なトレーニングを受けた集団だからできるのではなく、集団には最初からその能力が備わっているのです。
 
条件さえ揃えば成るのです。
 
みんなが達成を望む、あるいは解決しなければ困る課題があれば、集団は最適な方法を自律的に考え実行する力があります。
 
それを阻害するのが画一的な管理です。
せっかく社員が自ら動こうとしているのに、頭を押さえつけたらヤル気が枯れちゃうよね。
「実現したい」とヤル気になった人には、どうすれば実現できるか?を一緒に考えてもらった方が良いと思います。
 
「みんなが実現を望む未来を描く」
「どうすれば実現できるかをみんなで考える」
 
とてもシンプルだと思います。
 
自律型組織はつくるものではなく「成るもの」
 
あ、そう言えば、ブログのメインタイトルが「後継社長のための自律型組織の『作り方』」になっていたわ(笑)
 
それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!