部下を育てる「!」ではなく「?」のリーダー学
以前に、友人からこんな絵を見せてもらいました。
何を意味するか分かりますのでしょうか。
上司と部下のコミュニケーションにおいて、上司は部下に答え=「!」を教えるのではなく、自ら考えられる問い=「?」を投げかけることを表しています。
人材育成の要諦を端的に表した、素晴らしい絵だと思いました。
では、上司はどんな問いを与えれば良いのでしょうか。
それはケース・バイ・ケースということになりますが、今日は指示ゼロ経営の代表的な2つの問いを考えたいと思います。
1つ目の問いは「仲間はなんと言っているの?」です。
どんな場面で使うかと言うと、部下が上司に1対1の相談に来た時です。
指示ゼロ経営では、常に集団に課題を与え、三人寄れば文殊の知恵とチームワークで課題に臨みます。
図解すれば右図のように集団と関わります。
1対1の相談に来た時に、その部下に対応すると、他の部下も同じように上司のもとにやって来るようになります。
すると、気づくと左図の関係になってしまいます。
個人的な悩みや、仲間に相談できない問題に関しては例外ですが、そうでなければ「仲間はなんと言っているの?」という問いを投げかけ、集団に返してしまうのが適切な対応ということになります。
これが習慣になると、相談がある場合は、集団で来るかあるいは代表者が来るようになります。その際は、リーダーは親身になって一緒に考えることが大切です。
2つ目の問いは「何を成し遂げるんだっけ?」です。
1つ目の問いで紹介した…「常に集団に関わる」を前提にした上で、部下集団が袋小路に迷い込み、「どうしたら良いですか?」と、行動を聞かれた時に投げかけます。
目的のための行動ですので、目的を再確認すると行動レパートリーは他にもあることが分かり、思考が再起動します。
この問いをもとに、自分たちで考え課題を解決すれば、部下集団は、自ら決め行動する醍醐味を覚え大きく成長するでしょう。
逆に、行動を教えてしまうと、自分たちで考える習慣も実力もつかず、また「どうしたら良いですか?」と聞いてくるでしょう。
ただし、この方法は、経験と実力がない部下にしては注意が必要です。
実力以上の課題を与えると強いストレスがかかり、思考が停止してしまいます。発展途上の部下のの場合、事例を紹介したり「私ならこう考えこうする」という具体策を紹介した上で、自ら考えてもらうのが良いと考えます。
最後に、もう一度、例の絵を。
つい、答え(行動)を教えてくなった時は、この絵を思い出してください。
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