経営を自動車の運転に例えると観えてくる、高品質な経営

以前に、「経営を自動車の運転に例えると、理想の経営のあり方が観えてくる」と教えてくれた経営者がいました。
自動車は、前方だけでなく、各種メーターやミラーから必要な情報を得ながら運転しなければなりません。
ベテランドライバーになるとバランス良く情報収集ができるのですが、初心者は「前方ばかり見る」といった偏りがありますね。

経営においても、企業によって観るポイントに偏りがあります。
それを自動車運転で例える分かりやすいという話なので、チェックしてみてください。

まず、バックミラーから行きましょう。
バックミラーには背後が見えますね。これは、自分が通り過ぎた過去の風景と捉えることができます。
つまり、バックミラーばかり見ている経営とは、過去ばかり見る経営ということになります。
現在は、前例のない事態に直面することが多い時代なので、経験豊富の価値が減衰しているということを当ブログで度々述べてきました。
過去を参考として「チラ見」するのは良いと思いますが、バックミラーばかり見ていては不測の事態に対応できず、衝突してしまうでしょう。

次に、サイドミラーです。
サイドミラーでは、左右を走るクルマを確認します。それらのクルマをライバル企業に例えると、「ライバルばかり見ている経営」ということになります。
本来、経営は、顧客のことを第一に考えて経営を組み立てる必要があります。人は、2つのことを同時に考えることができませんので、ライバルばかり見ていると、顧客のことがおざなりになり、社会に迷惑をかける運転になります。

また、経営は独自化を目指す営みですが、ライバルばかり見ていると「同質の中の差別化」に陥ります。

続いて、メーター類です。
スピードメーターなど計器類ばかり見ている運転は、経営数字ばかり見ている経営に例えることができます。
勿論、数値は大切です。
数値は自分たちの意思決定と行動の結果です。数値を分析し、次なる意思決定に活用しなければなりません。しかし、数値に翻弄される経営者は、数値そのものを短絡的に変えようとします。
例えば、経常利益を増やすために、短絡的に固定費を減らしても、それは一時しのぎにしかならず、その後、衰退したというケースは枚挙にいとまがありません。

ルートをカーナビに依存するドライバーは増えていると思います。
経営で言えば、物事を自分で考えずに、すぐに他者に「どうすれば良いですか?」と聞く人です。

優秀な経営者は、様々な情報やノウハウを上手に活用し目的地に行きます。

ある経営者は「目的地を決めるのは重要だが、もっと大切なことは、目的地で何をするか?…意義を持つことだ」と言いました。
また、別の経営者は「具体的な目的地は設定せずに”南の方に行く”という方針だけを決め、道中を愉しむ」と言いました。

経営を自動車の運転になぞらえると、高質な経営の姿がイメージできるのではないでしょうか。
教習所では「これが良い運転」という正解を教えてくれますが、会社という乗り物の運転には正解はありません。

あなたはどんな運転をしますか?

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