「推し活」をベンチマークしビジネスをアップデートする

最近、「推し活をしている人は輝いている」という話を、立て続けに複数人から聞きました。
その中の1人は、元「坂道系」のアイドルで、多くの推し活者を見てきた中での確信として、そう述べていました。

どうして推し活をしている人は輝くのでしょうか?
私たちが、推し活者のように仕事に取り組むことができたら、どれだけエンゲージメントが上がることかと思います。 

改めて確認すれば、推し活とは、自分が好きな対象をさまざまな形で応援する活動を指します。起源は、好きなアイドルを「推し」と呼んだことにありますが、今では声優、スポーツ選手、歴史上の人物など、様々なジャンルに対象が広がっているようです。

そもそも、推し活をしている人は本当に輝いているのでしょうか。
ということで調べてみたら、研究機関の論文が公開されているんですね。山口大学の研究によると、推し活には「自己肯定感」「意欲」「健康」などを高める効果があるといいますし、成蹊大学の研究では、明確に「幸福度が高まる」と結論付けています。

研究論文からは、幸福感が高まる要因として「贈与」「一体感」といったキーワードが浮き彫りになります。

推し活をしている人は「推し」の顧客です。顧客とは、商品・サービスの購入者ですから、「取引」というキーワードの方が馴染むと思いますが、推し活者からは、身内のような関係性が漂っています。

応援したからといって見返りが保証されているわけでもないのに与えてているのは、純粋に「そうしたいから」という動機なのだと思います。
見返りを求めない贈与は、古今東西、宗教や哲学が探求した幸福の真髄だと思います。

また、自分を世界観の一部と認識しているフシがありますし、その世界で共に活動をする仲間を「同志」と捉えているのだと思います。

私たちはビジネスのあり方について、推し活から大きな洞察を得ることができること思います。
それは、売り手と顧客の関係にとどまらず、社内の関係についても同様です。

×顧客は、生活のためにモノを買っているだけで、企業に対し何の愛着も持っていない。
×同じように、社員は、生きるための資金を稼ぐためだけに働いている。

もし、そんな関係であればアップデートする必要があるかもしれません。

◎顧客が企業の「推し」となり、貢献することに意義を感じている。
◎社員も、顧客を「推し」と見て、応援している。
◎世界観やビジョンに共感し、顧客も社員もその実現のために人生と才能を捧げたいと願っている。

推し活からは関係性の進化形が観えてくるような気がします。
それを顧客、雇用、取引など、様々な分野に応用すれば、ビジネスが根本から変わる可能性を感じています。

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