組織に新しい風を吹き込むのは新入社員ではなく「侵入」社員だという話
「常識に縛られず自由な発想を」とか「常識を疑え」と言いますが、これほど難しいことはないと思います。
そもそも常識というものは、「そういうものだ」と無条件に受け入れているものなので、存在にすら気付いていないことが多いのです。
そんなものは疑うことすらできませんね。
彼岸の墓参りに行った際に、よちよち歩きの子どもがお地蔵さんを「テメー」とか言いながら思いっきり蹴飛ばしていましたが、常識を持たない人の行動の大胆さに驚嘆しました。
彼には「バチが当たる」ということはないと思います。バチが当たるとは、悪い出来事と、その直前にとったやましい行為との間に因果関係を作った時に生まれる認識です。
お地蔵さんを蹴る行為にやましさがない彼は、因果関係をつくることもないわけです。
無邪気に蹴飛ばす様子を見た親が、血相を変えて「やめなさい」と注意しましたが、こうして常識が植え付けられていくのだと思ったのです。
先日、ラジオを聞いていたら「人間は生まれた時が完全体である」という話題が耳に入ってきました。元気は「元の気」と書きます。生まれた時に持っていた「元々の気」が常識によってしぼんでしまうという話で、「お地蔵さんキック少年」のことを思い出して、とても考えさせられたのです。
このくらいの人材を採用しない限り、企業内に巣食う常識は壊れないのかもしれません 笑
現実的な話をすると、よく「よそ者」「若者」「バカ者」がイノベーションを起こすと言われていますよね。
もともとは地域創生の現場で、他所から来た若者が地域を変えるケースが多いことから生まれた言葉だと記憶しています。
よそ者は「門外漢」
若者は「エネルギーを持った人」
バカ者は「常識に縛られない人」
と捉えることができると思います。
こうした人に、自社を思っきり蹴飛ばしてもらうことが必要だと思いますが、それは外部の人にしかできません。
どんなに尖った人を採用しても、1年後には「よそ者」ではなくなってしまうからです。
侵入社員(新入社員)を採用しても、すぐに「ミイラ取りがミイラになる現象」が起きてしまいます。
外部の人間を上手に侵入させている企業があります。
インターンシップや地元の中学生の職場体験を受け入れた企業の多くが「新鮮な気付きがあった」と言います。
あるいは、研修などで他社の人と交流することも有効だと思います。
以前に、僕のセミナーのゲストスピーカーとして、盟友の「日本一の不良社員」こと飯塚洋平くんをお招きしたことがあります。飯塚くんが愉しそうに自分の組織に蹴りを入れる様子を見た受講者から「自由に発想するってこういうことなんだ」という感想が寄せられました。
あるいは、新入社員を自社の文化に染めるのではなく、「新入社員色に染まってみる」というもの良いかもしれませんね。
新しい年度が始まりましたが、今年度は「侵入」を意識してみてはいかがでしょうか。
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