任せて人を育てるリーダー、任せたことでヤル気を奪うリーダー

卵が先か鶏が先かという話ですが、任せるから人が育つのか、育ったから任せられるのか?という議論は昔からビジネスや教育の世界で繰り返されてきました。

僕は、「任せるから人も組織も育つ」と考えています。昔から「可愛い子には旅をさせよ」と言うしね。

ところが、世の中には任せて育てるリーダーがいる一方で、任せることで、ヤル気も自発性も奪ってしまうリーダーがいます。

僕は両者を見てきて、その違いが明確に分かるようになりました。
両者の行動を比較する前に、任せるという行為を具体的にしたいと思います。
仕事は「アイデア」「実行」「改善」の3つで成り立ちます。
みんなでアイデアを出して、役割を決めて実行、実行すると何らかの変化・結果が出ますので、それを検証し次に活かします。

「この3つをワンセットで任せる」というのが僕が定義する「任せる」という行為です。

その上で、まずは、任せたことでヤル気と自発性を奪うリーダーについて見ていきます。
典型的なタイプは、任せたのにアイデアを出してしまうリーダーです。「もっと効果的な方法がある」「このやり方じゃダメだ」と。

メンバーは「だったらアンタがやれよ」と思ってしまいますよね?

口出しを辛抱できるリーダーでも、その次で失敗することがあります。それは、任せて上手く行かなかった時の対応です。
「ほれ見たことか!」という態度を取れば、メンバーの自発性は一発で破壊されます。

その昔、エジソンは「それは失敗ではなく、上手くいかない方法が分かったのだから成功なんだよ」と言いました。
任せることで人と組織を育てるリーダーは、失敗することを前提に任せます。

彼らは、「自分の考えが正解とは限らない」という前提で物事を考えます。経験豊富ということの価値が薄れているという事を分かっています。
だから、できるだけ早く実行し、やりながら正解を探ることを勧めます。
上手くいかなかった時にも、行動したことへのリスペクトを伝え、「これで成長できる」「次は上手くいく」と応援をする一方で、行動した結果から学ぶことを求めます。

今日は、任せて育てるリーダーと、任せたことでヤル気を奪うリーダーの行動の違いを見てきましたが、根本的に違うのは「人間の成長可能性」を信じているかどうか?…人間観の差なのだと思います。

卵が先か鶏が先か?
あなたは何を優先して人と組織を育てますか?

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。


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