「不良社員が会社を救う」という現象の科学的考察
以前に、「不良社員養成講座」という研修をやろうと思ったことがります。研修のサムネイルを作り、それを客観的に眺めた時に、「これは不気味がられる」と思い、断念しました 笑
以前に、「侵入社員研修」という名の研修をやり、まったく集客ができなかった苦い体験が蘇ったことも影響しています。
ちなみにサムネイルはこちらです↓笑
これらは、決してふざけてやったわけではありません。
指示ゼロ経営で言う不良とは「自らの意志で考え行動する人」を言います。不良に対義するのは、自分で考えずに、ルールや指示命令に従順な人で、「就業規則に書いてあるから」という理由で意思決定をする人です。
おそらく組織の中には不良社員が1割〜2割ほどいると思いますが、その人たちは非常に貴重な存在なのです。
それは「偶発性」をキャッチアップするという、組織の存続に欠かせない役割を持っているということです。
常識とは、今やっていることをつつがなく遂行するために自然と醸成され、「乱さない」ことをよしとします。
しかし、今やっていることは、いずれ陳腐化します。
その時に大切なことは「色々と試す」ということだと思います。これはビジネスに限定した話ではなく「突然変異」に代表されるように、自然の摂理だと考えています。
蟻の世界では「常識蟻」が、餌を運ぶ際に従来どおりのルートを守るのに対し、「不良蟻」は、自分の意志で突発的にルートをつくり出すと言います。
そして、やってみたらそっちの方が良いルートだということが分かりイノベーションが起きるのです。(広島大学 西森研究グループ)
Googleや3Mには、勤務時間の20%ほどを、通常業務以外に自由に使える制度があることで知られています。(今も続いているかは分からないが)
Google社では、その時間でGmailなどの秀逸なサービスが生まれたと言います。
もし、この制度を知らずに同社を訪問した人がいたとすれば、「なんて不良社員ばかりなんだ」と思うでしょう 笑
中長期的には不良社員がいた方が組織は存続できるのです。
僕が、これまでに出会った不良社員の特徴は次の通りです。
・外圧的なルールではなく、内発的なルール…状況に応じそれが正しいかを判断する。
・色んな世界に出入りする。
・損得勘定よりも好奇心を優先する。
・じっくり考えるよりも、試してみて後で改善する
・ロジカル思考もできるが、基本的に感性が勝っている。
こうした性質をふんだんに持っている人もいますが、これらの性質を密かに内に持つ「隠れ不良社員」もいます。環境により、突如「不良性」が発動することがあります。
それを戦略的にやっているのがGoogleや3Mなのだと思います。
というわけで、何かとリーダーを悩ませる不良社員ですが、科学的な考察に照らし合わせると、必要な存在だということが分かると思います。
不良社員を大切にしましょう。