働きがいを持った人と出会い、いい仕事をして「おひねり」を手にする経営を目指そう

ビッグモーターの件は、保険の不正請求だけでなくパワハラなども次から次へ出て、まさに「不祥事のデパート」といった様相を呈しています。

第三者による特別調査委員会は、原因に「いびつな社風」を指摘しています。
利益至上主義の社風です。

同社は賃金が相当に高いのですが、利益至上主義と高待遇がセットになると、不祥事を引き起こす危険性があります。

人は、何かを得ることよりも、一度手にしたものを失うことを恐れる生き物です。
「成果を出せないヤツは容赦なく降格だ」というやり方をすると、一度得たものを必死で守ろうと、不正すら厭わなくなる危険性があるのです。

では、圧力がない場合はどうなるでしょうか?
挑戦をしない体質ができる可能性があります。
「挑戦には失敗のリスクもある。今すぐに挑戦しなくても困らない。ならば様子を見よう」と考えるからです。

これからは、こうした事態が普通の企業でも起こる危険性があります。

政府は、最低賃金の引き上げとともに、終身雇用の見直しを閣議決定しました。
働く人は、よりよい企業に転職することができるようになり、人材確保の競争が激化します。
企業の淘汰も進むでしょうが、政府は救わないと予測します。そこで働いていた社員は、他の会社に転職すれば良いだけの話ですから。

人材確保の競争に勝つために高待遇にする企業が増えるでしょう。
しかし、高待遇をウリにすると、それに関心が偏った人を集めてしまいます。
そういう人は、「入社がゴール」で、入社したら守りに入ります。
自発的に動かないので、経営者はアメとムチの使い分けで動かさざるを得なくなります。

これは、不正があるかないかの違いはあれど、ビッグモーターと同じ構図です。

賃金水準が上がる今だからこそ、「働きがいを求める人」を採用することが大切です。
働きがいを求める人は、「入社してからがスタート」で、自発的に動きます。

自発性は創造性を生み、付加価値(業績)を生みます。
業績が良くなれば賃金も上がります。

働きがいを持った人を採用する→主体的、創造的な仕事をする→付加価値が生まれ賃金も上がる。
こうして手にした賃金は「おひねり」です。
おひねりを手にすると、仕事に対し誇りを持り健全な社風が醸成されます。

実は、僕は高待遇をウリにし組織を荒廃させた経験があります。
新聞店は不人気業種なので、待遇を良くしないと優れた人材が来ないと思っていたのです。
しかし、それが大間違いだということを知りました。

働きがいのある会社、あるいは、今はそうでなくても、目指す会社にはいい人が来るのです。
そういう人と愉しく良い仕事をして「おひねり」を手にする経営を目指しましょう!

今日の内容に関心がある方は、是非、以下で学んでください、

□仙台と金沢で開催する出版記念イベントで「おひねり」を手にした会社の事例から学びます。(オンラインでも参加できます)
仙台はこちら。
金沢はこちら。
□働きがいを求める人と出会うための「採用術セミナー」⇒詳細はこちら。
□賃上げ時代を乗り切る!組織の自律性と創造性を高める「賃金制度セミナー」⇒詳細はこちら。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。