「飽き」を進化の原動力する生き方
人も組織も「成長と変容」を繰り返し進化します。
サナギとしてある程度成長したら蝶に成長するようなイメージです。
僕は、変容のタイミングを測る目安の1つは「飽き」だと思っています。
成長している時は仕事が愉しいのですが、成熟すると退屈するのです。
その時が変容の最適なタイミングだと考えているのです。
例えば、僕は経営者としてこの事を体験しました。
経営者1.0…自分でアイデアを出して、社員に指示を出し実行する
経営者2.0…社員にアイデアを出してもらい、社長はコーディネーターに徹する
経営者3.0…全てを集団に委ねる
商売のあり方も同様でした。
新聞店1.0…新聞を仕入れて売る
新聞店2.0…新聞を活用した生活を提案する
新聞店3.0…地域づくり
いずれも、次のバージョンに移行する時に「飽き」を感じていました。
僕のケースでは、経営者の場合も商売の場合も、バージョンが上がるほどに、巻き込む人の数が増えるので難易度が上がります。
大変だけれども、退屈よりも気持ちが良いのです。
「飽き」が変容を促しますが、ここに深刻なジレンマがあります。
それは、飽きた頃というのは、最も熟達した時なので、周りから頼られるのです。
部下は上司から信頼され、引き続きお願いをされます。
事業においては、経営者が飽きても、現状が上手く行っているのだから社員は変化を嫌がるかもしれません。
挑戦すれば失敗するリスクを背負いますから、損得勘定を総合的に考えると退屈を甘受し現状維持を選んでしまうことも多いと思います。
大抵の場合、周りが引き止めるのです。
人は失うことを恐れる生き物です。
挑戦すれば飛躍する可能性があるがリスクも伴います。
加え、今すぐに挑戦しなくても、すぐには困らなければ挑戦しない選択をしてしまうのです。
しかし、冒険しなかった者は、その後、世の中の変化に置いていかれ、強制的に冒険に誘われることになります。
ジュリア・ケラーの著書『QUITTING やめる力 最良の人生戦略』によると、人生での後悔は「やめなかったことで起きる」と言います。
やめないと始まりません。
やらなかったことによる後悔ということなのだと思います。
現状ステージに留まることをやめない代償は、想像以上に大きなものなのかもしれませんね。
退屈は悪いことではありません。
退屈のサインをキャッチし、「今こそ」と直感したならば、一歩前に踏み出す時かもしれません。
というわけで今日も素敵な1日をお過ごしください。
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