独裁者という自覚がない、新しいタイプの独裁型リーダーの実態

社員さんにイキイキと仕事を愉しんで欲しいと願うなら、リーダーは、メンバーの「自己決定」を確保する必要があります。
自己決定=自分で決めることができるということ。

独立行政法人 経済産業研究所が、日本人2万人を対象に行なった実証実験によると、自己決定が幸福度に大きく影響することが分かっています。

幸福感は創造性を高めます。
魅力的な商品開発、心豊かな接客、素晴らしい業務改善アイデア…元気のいい、あの会社には自己決定があり、創造性が活性化しているはずです。

自己決定を妨げる典型は「独裁」です。
僕が知る、独裁的な経営者は、「社員を使う」「右腕」「浸透させる」という言葉を好んで使っていました。
社員を信頼せず、アメとムチの管理で人を動かします。

しかし、独裁型のリーダーには、自分には不信頼の自覚がないケースが多いのです。
業務を細分化、マニュアル化し、社員を業務に割り当てます。決められた時間内に効率よく仕事ができたかどうかを評価する基準を持ちます。

アメリカの心理学者、R・リッカートの研究よると、独裁的な経営者は、数ある経営者のタイプの中でも、最も成果が上がらないリーダーシップだと言います。
ところが厄介なことに、短期的には成果を上げるのです。
だから、「あの人の指示は的確」というイメージが出来上がり、独裁に拍車がかかるのです。

独裁型以外にも、もう1つ自己決定を阻害するリーダーシップがあります。
それは「温情型」と言い、独裁型の派生形です。

ひとことで言うと「恩着せがましい」人です。
ねっとりと絡みつき「社員のためを思い」と言い、色んなお節介をします。

仕事の進め方に関しても、「悪いことは言わないから、私が勧めるやり方でやってみな」と言い、自己決定を奪います。
押し付けられた部下は、渋々従いますが楽しくありません。
そんなリーダーは、決まって「どうだった?」と部下に聞きます。まさか部下は「悪いやり方だと思います」とは言えません。浮かぬ顔で「ええ、良かったです」と言います。
こうして温情型に拍車がかかります。

温情的な接し方をするリーダーは、自分が独裁型の1タイプだとは自覚していません。
だから厄介なのです。

今日の記事は、創造性を司る「自己決定」という重要な要件に関連することなので、あえてドキッとするような書き方をしました。

これも、僕のブログの「読者のためを思い」という愛ゆえとご理解ください(笑)

と言うか、僕のブログの読者は大丈夫です。
「対話・相談型」あるいは「参画型」というタイプだと思いますので!

というわけで今日も素敵な1日をお過ごしください。

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