1on1の対話は、上司と部下ではなく、部下同士で行うように進化させよう
昔から企業で行われてきた「1on1」ですが、最近になり専門の書籍が出るなど、見直されています。
上司と部下とが1対1の成長対話を行うことで部下のスキルアップと自立を促します。
従来の支配的な関係ではなく、部下の気持ちに寄り添うことが大切だと言います。
指示ゼロ経営では、1on1はあまり行われません。
何か新しいことを始める時、リーダーが部下に、自分の思いや趣旨などを伝える時には行いますが、それ以外ではあまりやりません。
やってはいけないわけではありませんが、やる必要がなくなるので、半年に1回くらいの頻度になります。
ちなみに、僕の会社では半年に1度、賞与を渡す時に行ってきましたが、あっさりしたものです。
僕:「どう?」
社員:「良いっすね」
僕:「どう良いの?」
社員:「狙い通りですよ!」
僕が「じゃあ、引き続き頑張ってね」
こんな感じで3分ほどで終わってしまいます。
中には、僕に、自分の活躍を自慢したい社員さんもいて、その場合は、しっかりと話を聞くようにしました。
なぜ、指示ゼロ経営に1on1が少なくなるのかというと、1on1の機能が集団内に埋め込まれるからです。
リーダー以外の、誰か…その時に最適な人が自発的に行うのです。
これが、非常に効果が高いのです。
まず、リーダーがやるよりも、はるかに頻繁に行われます。
自発的に行われるようになると、相性が良い人と行うようになるという効果もあります。
最も相性が良い人とは、自分と性格が合う人、自分よりも少しだけできる人、できなかった経験、悩んでいた経験がある人、などです。
1on1で、相手のために話を聞いたり、アドバイスをした人が一番成長します。これが最大の効果だと思います。
今、上司と部下の1on1をやっていたら、いずれ、それを集団機能に埋め込むことをお勧めします。
最も簡単なやり方は、「最近どうよ?」の掛け声です。
仲間から「どうよ?」と聞かれた人は、上手く行っている場合でも、課題を抱えている場合でも、今の状況を正確に伝えます。
続いて、どうして上手く行っていか? あるいは、上手く行っていない場合、どうすれば上手くいくと思うか?を相手に伝えます。
たったこれだけです。
シンプルですが、とても理に適っている方法なのです。
これは、人材育成でよく使われる「具体」から「抽象」を導く手法です。
自分の現状=「具体」を正しく把握し、そこから上手くいくコツ=抽象を抜き出すのです。
本当は、導き出されたコツをもってして、今日からどんな行動をするか?を考えるとより効果があります。
チームワークがよくなると、日頃から、社員さんが勝手に1on1を行うようになります。
当社では、ほぼ毎日、誰かがミーティングルームで対話していました。
僕が1人でやっていたら、こんなに頻繁に行うことはできなかったでしょう。
リーダーは、全体ミーティングでプロジェクトの進捗を確認します。
だから、賞与を渡す際、あっさりとした会話になるというわけです。
加速度的に人とチームが育ちますのでお勧めしますよ!
ではでは、今日も素敵な1日を。